yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

百名山

谷川岳の花々(2)   2023.7.24

谷川岳山頂 トマノ耳 オキノ耳から見たトマノ耳。東側(左)は一の倉沢などの絶壁になっているが西側は傾斜もゆるくなっている。 トマノ耳 ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)キンポウゲ科 平地に咲くウマノアシガタの高山型。葉が、細く裂ける。 ミヤマキンポ…

谷川岳の花々(1)   2023.7.24

谷川岳 谷川岳は群馬県と新潟県の県境にある山で、トマノ耳とオキノ耳の2つのピークを持つ双耳峰である。トマノ耳(左)は1963m,沖ノ耳(右)は少し高く1977mである。日本海からの湿った雪雲により冬場の積雪量は多く、標高の割には高山植物や固有種もある。…

筑波山の花々3<春>  2023.4.1

筑波山 筑波山は男体山(871m)と女体山(877m)の二つのピークを持つ、日本百名山の1つである。個人的には、百名山に選ぶのは少し格が落ちると思っているが、深田久弥はその歴史的な価値を認めて選定した。 植物も固有種や希少種が生育し、それなりの面白い山と…

赤城山(鈴が岳)の花々3 2021.7.27

赤城山の花 鈴が岳は2でも述べたように、樹林帯の中での道なので、お花畑のようなものは無い。大沼湖畔まで下りて来ると、開けた場所もあり、花の種類も少し多くなる。ここであげた花は、湖畔で見たものが多くなった。 オオヒナノウスツボ(ゴマノハグサ科…

赤城山(鈴が岳)の花々2 2021.7.27

赤城山(鈴が岳)の花 赤城山は、標高1,828mの黒檜山(くろびやま)を主峰に、駒ケ岳、地蔵岳、荒山、鍋割山、鈴ヶ岳、長七郎山からなるカルデラ湖を含む複成火山である。大沼湖畔まで車で入れるので、どの山に登るにも比較的簡単である。 鈴が岳の登山道は…

筑波山の花々 2 2021.5.9

筑波山の花 2 筑波山は2つの峰を持ち、東峰にはイザナミの命、西峰にはイザナギの命が祀られている。標高は877mと 871mと千メートルに満たないが、平野部から立ち上がっており、標高差はかなりある。また、頂上からの展望もさえぎる物も無く、平野部が広く…

筑波山の花々1  2021.5.9

筑波山の花 1 筑波山は千メートルにも満たない山であるが、百名山に選ばれている。その理由として深田久弥は、歴史的価値があると言っている。古くは奈良時代の「常陸風土記」にも記され、万葉集にも読まれている。このブログの荒島岳でも書いたが、百名山は…

恵那山の花々 2007.8.17

恵那山の花 標高2190.3m の山であるが、どこに山頂があるのか分からない様な平らな山頂部で、最高点は2191mである。以前は日帰りでは厳しい山であったが、2001年に開かれた広河原コースは最短時間の往復7時間で可能になった。私もこのコースを利用したが、ほ…

荒島岳の花々2 2007.8.9

荒島岳の花2 荒島岳が「深田百名山」に入った理由を荒島岳1で述べたように、深田久弥が故郷の山を入れたかったからで、選ぶ基準は百人百様であろう。実際、書店の山コーナーには「私の百名山」だとか「○○が選んだ百名山」などの本が並ぶ。私が選ぶなら、ス…

荒島岳の花々1 2007.8.9

荒島岳の花1 荒島岳は1523mの極普通の山である。では、なぜ百名山なのかというと、深田久弥が選んだ中の一つであるということ。本人が書いているように、自分の故郷の山を入れたかったということだった。日本百名山と言うと日本を代表する客観的な百の名山…

雨飾山の花々    2005.8.4

雨飾山の花 百名山として知られ、名の響きの良い山に誘われて行ったが、花の少なさにはチョット期待はずれだった。山頂付近に小さいお花畑はあるが、笹原が多く、急峻さがあり、また多雪地帯のため、植物の生育には適した環境とは言えない。種類も少なく、こ…

白馬岳の花々(4)    2012.8.13-16

白馬岳の花(4) 白馬岳の稜線は左右非対称である。冬季の季節風は西から東(画面左から右)に吹くため、東側に雪庇をつくる。その結果、東側は大きく崩れ崖をつくる。植物もこの厳しい季節風を避けられる東側の斜面にお花畑をつくっている。 白馬鑓温泉 標高2…

白馬岳の花々(3)  2012.8.13-16

白馬岳の花(3) 大出原のお花畑。オレンジ色の花はクルマユリ。 ツガザクラ(ツツジ科) 葉が栂に似ていて、花が桜のようだから。周りのピンク色の花はハクサンコザクラ。 アオノツガザクラ(ツツジ科) 黄緑色の花を青いと表現したから。 オオコメツツジ…

白馬岳の花々(2)  2012.8.13-16

白馬岳の花(2) 白馬岳には長大な白馬大雪渓がある。夏にも冷たい環境をつくり、豊富な水分を保つ環境は植物の生態にも大いに影響を及ぼすものと考えられる。 白馬岳大雪渓から右にのびる白馬沢 イワギキョウ(キキョウ科) 岩桔梗で桔梗は漢名から。次のチシ…

白馬岳の花々 (1)    2012.8.13-16

白馬岳の花(1) シロウマと名が付く植物は多く、Wikipediaによると20種(固有種は6種)ある。 それは、古くから登られ、調査されたからだろう。しかし、それは山自体に植物を育む条件があったからこそである。一部の稜線部分を除けば、植物を寄せ付けない様…

剣岳・大日岳の花々(3)  2010.8.17-20 

剣岳・大日岳の花(3) 剣御前からの奥大日岳 カライトソウ(バラ科) 唐糸草で、唐糸は中国から渡来した絹糸のこと。長いピンク色の花糸(雄しべ)をそれに例えた。花弁は無く、花は先端から咲く。 シモツケソウ(バラ科) 下野(しもつけ)、今の栃木県で…

剣岳・大日岳の花々(2)  2010.8.17-20

剣岳・大日岳の花(2) 別山乗越からの剣岳 多くの登山者は正面の別山尾根ルートで登る。左手前は剣御前、右下は剣沢 オオレイジンソウ(キンポウゲ科) 大伶人草で、舞楽の時に伶人の使う冠に似ているところから。トリカブトの仲間。 ミヤマキンポウゲ(キン…

剣岳・大日岳の花々(1)   2010.8.16-19

剣岳・大日岳の花(1) 剣岳は日本有数の岩の殿堂である。そこに咲く花といっても数も種類も少ない。表題として剣の名を挙げたが、剣に登った時に見られたということで、コースは馬場島→早月小屋(泊)→剣岳→剣沢(泊)→大日岳(泊)→大日平→称名滝までの3…

浅間山の花々(2)    2019.8.6    

浅間山の花(2) 前掛山頂上付近からの湯の平(手前)と黒斑山(中央) 江戸時代の噴火では、北側に溶岩を噴出し鬼押しを形成したが、西側の湯の平は影響が少なかったらしく、緑に覆われている。 手前に見られるのはオンタデ(タデ科) オンタデ(タデ科) 御嶽…

浅間山の花々(1)    2019.8.6

浅間山の花(1) 浅間山はと聞けば、どんなイメージを持つだろうか。赤茶けた溶岩の山。草木もほとんど生えない殺伐とした山。時々噴火する山。(実際、この山行の翌日小噴火した。アブナイ、アブナイ)……。 山頂(前掛山) 本来の山頂は立ち入り禁止になって…

赤城山(荒山・鍋割山)の花々1   2018.6.8

赤城山(荒山・鍋割山)の花 赤城山は黒檜山(1828m)を最高峰とした多数の溶岩ドームからなる火山体の総称で、百名山にも選ばれているが、赤城山という峰は無い。火山ではあるが、最後の活動から時間が経ったと思われ、植物相は豊かである。特に春のツツジ…

槍ヶ岳の花々(3)  2015.7.31-8.3

槍ヶ岳の花(3) 南岳から夜明けの穂高連峰 キレットを超えれば穂高連峰だが、稜線上は険しい岩稜が続く。高山植物も所々の岩場の隙間に生育するが、その数も、種類も少ない。 ハクサンフウロ(フウロソウ科) 高山草原にはよく見られる白山風露だが、風露の意…

槍ヶ岳の花々(2)    2015.7.31-8.3

槍ヶ岳の花(2) 南岳付近からの槍ヶ岳 南岳から槍ヶ岳までの稜線は、ほとんど岩石地帯で、その中に丈の低い植物が生育している。下の写真ではイネ科やカヤツリグサ科のスゲ属やハイマツなどが見られる。 オオレイジンソウ(キンポウゲ科) 大伶人草で、舞楽の…

槍ヶ岳の花々(1)    2015.7.31-8.3

槍ヶ岳の花(1) 槍ヶ岳といえばあの尖ったピークを思い起こせるが、槍ヶ岳の花と言ったらどうだろうか。そう、あの尖った岩山には植物が取り付く場所がない。槍沢上部から稜線までも岩石地帯で植物にとっては不適切な領域である。なので、ここでは槍ヶ岳に…

北岳の花々(5)    2017.8.13~15    

北岳の花(5) 頂上手前の稜線を行く 3000mの稜線では雨、風、雪などの環境は厳しい。登山者の右側と画面の左側にハイマツが見られるが、あとは背の低い草本や木本である。冬は西風(画面右側)により東側に雪庇をつくり山を侵食していくので、東側が崖にな…

北岳の花々(4) 2017.8.13~15

北岳の花(4) 大樺沢には大雪渓がある。万年雪を残し、周囲の環境を厳しくしている。こういう条件も他には無い植物の多様性を残す一つの要素となっていると思われる。 シコタンハコベ(ナデシコ科) 色丹(しこたん)は千島列島の島の名前で、そこで採集され…

北岳の花々(3)     2017.8.13~15

北岳の花(3) 早川尾根からの北岳 山頂にかかった傘雲、天気は下り坂のしるし。左側の雪渓は大樺沢左股で、稜線のくぼんだ所が八本歯のコル。 チシマヒョウタンボク(スイカズラ科) 2つの花がくっついているので果実が瓢箪型になる。 オオヒョウタンボクの果…

北岳の花々 (2)    2017.8.13~15

北岳の花(2) 御池小屋付近から見上げたバットレス 山頂から東に張り出す岸壁ーバットレスー。手前の草すべりは高山植物が豊富だ。 ヒメイチゲ(キンポウゲ科) 姫一華で名前のように、先端に1個の2cmぐらいの花をつける。白いのは萼片で、花弁は無い。…

北岳の花々(1)     2017.8.13~15

北岳の花(1) 日本で一番高い山は誰でも知っている富士山。では、二番目はと問われて答えられる人はどれぐらいいるだろうか。山好きの人はともかく、一般の人では恐らく一割以下ではないだろうか。そんな不遇の山、北岳はとても魅力のある山である。 北岳…

木曽駒が岳の花々(3) 2010.7.31~8.3

木曽駒が岳の花(3) 将棋頭方面からの木曽駒が岳 ハハコヨモギ(キク科) 全体に灰白色の絹毛を密生している。北岳にも生育。 ヒメクワガタ(オオバコ科) 旧分類はゴマノハグサ科。小さな花なので見落とすことが多い。 オオヒョウタンボク(スイカズラ科…