yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

谷川岳の花々(1)   2023.7.24

谷川岳

谷川岳群馬県新潟県の県境にある山で、トマノ耳とオキノ耳の2つのピークを持つ双耳峰である。トマノ耳(左)は1963m,沖ノ耳(右)は少し高く1977mである。日本海からの湿った雪雲により冬場の積雪量は多く、標高の割には高山植物や固有種もある。標高1300mの天神平までロープウェイがあり、山頂までの間に色々見ることができる。

天神平からの谷川岳

 

ツルアリドオシ(蔓蟻通)アカネ科

刺が鋭く蟻を通すというアリドウシに似て、蔓状だから。

ツルアリドウシ(アカネ科)

エゾアジサイ蝦夷紫陽花)アジサイ

たくさんの小さな花の周りに、大きな花がついているが、これは雌しべや雄しべが無い、装飾花。装飾花というのは花を目立たせるため、萼片などが大きく、鮮やかに変化したもの。中部以北、東北、北海道、に分布

エゾアジサイ蝦夷紫陽花)アジサイ

イワガラミ(岩絡)アジサイ

気根で岩に絡みつくことから。ツルアジサイに似ているが、本種の装飾花の萼片は1枚。よく似たツルアジサイは装飾花の萼片は通常4枚。

イワガラミ(アジサイ科)

 

 

ノリウツギ(糊空木)アジサイ

幹の内皮で、製紙用の糊をつくることから。北海道ではサビタという。

ノリウツギアジサイ科)

 

クガイソウ(九蓋草)オオバコ科

輪生した葉が、何段か層をなしているから。九階草とも書かれる。旧分類はゴマノハグサ科

クガイソウ(オオバコ科)

 

コキンレイカ(小金鈴花)オミナエシ

黄色い鈴のようだから。ハクサンオミナエシともいい、中部以北に分布。よく似たキンレイカは花冠の基部に2mm程の突起(距という)があり、関東以西に分布。

コキンレイカオミナエシ科)

 

ヒメシャジン(姫沙參)キキョウ科

沙参はツリガネニンジンの漢名。萼片が線形で先は尖る。

ヒメシャジン(キキョウ科)

 

ミヤマシャジン(深山沙參)キキョウ科

前項のヒメシャジンとの違いは、萼片が少し幅がある(広披針形という)。しかし、この類は中間形などもあり、はっきりしないことも多い。

ミヤマシャジン(キキョウ科)

 

ウサギギク(兎菊)キク科

花の下につく2枚の葉が、ウサギの耳の様だから。聞く耳を持つと言いながら、ちっとも聞かない政治家もいる。

ウサギギク(キク科)

キオン(黄苑)

紫の花をつける紫苑に対し、黄色の花をつけるから。

キオン(キク科)

 

ジョウシュウオニアザミ(上州鬼薊)

上州(群馬県)に生えるというオニアザミということだが、群馬県新潟県の境に分布する。 

ジョウシュウオニアザミ(キク科)

 

ハナニガナ(花苦菜)

1枚の花びらのように見えるものは1つの花で、これを舌状花という。ニガナより舌状花が多い。

ハナニガナ(キク科)

 

ミネウスユキソウ(峰薄雪草)キク科

薄い雪を被った姿に例えた。学名は「ライオンの足」という意味だが、どこが?日本人の薄雪に見立てた感性は素晴らしいね。

ミネウスユキソウ(キク科)

 

ミヤマコンギク(深山紺菊)

紺色の菊だが白花もある。頭花の下を触るとべたつく。箱根に多いのでハコネギクともいうが、群馬県でもよく見る。

ミヤマコンギク(キク科)

 

ヤマハハコ(山母子)キク科

山にある母子草。ハハコグサは親子ではなく、花が咲き終わったら白くほうける→ほうけ草→ははこ草からだと、槙野万太郎、いや、牧野富太郎は言っている。

ヤマハハコ(キク科)

 

ヨツバヒヨドリ四葉鵯)キク科

ヒヨドリが鳴く頃咲くことから。葉の付き方、形等で色々なヒヨドリバナがある。

ヨツバヒヨドリ(キク科)

 

オオバギボウシ(大葉擬宝珠)キジカクシ科

擬宝珠は橋の欄干に付く飾り。ツボミの集まりがそれに見えるから。山菜のウルイはこの葉柄を食べるが、バイケイソウ(有毒)のそれに似ており、中毒事故がときどき起きる。山菜が好きな人、気を付けて!

オオバギボウシ(キジカクシ科)

 

キンコウカ(金光花)キンコウカ科

花が光のように輝いているということから。旧分類はユリ科

キンコウカ(キンコウカ科)

 

ノギラン(芒蘭)キンコウカ科

芒をもった蘭のことだがラン科ではなく、キンコウカ科。ノギはイネ科などに見られる針の様な突起。花弁や雄しべが尖ったノギのように見える。旧分類はユリ科

ノギラン(キンコウカ科)