yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

2020-01-01から1年間の記事一覧

北岳の花々(3)     2017.8.13~15

北岳の花(3) 早川尾根からの北岳 山頂にかかった傘雲、天気は下り坂のしるし。左側の雪渓は大樺沢左股で、稜線のくぼんだ所が八本歯のコル。 チシマヒョウタンボク(スイカズラ科) 2つの花がくっついているので果実が瓢箪型になる。 オオヒョウタンボクの果…

北岳の花々 (2)    2017.8.13~15

北岳の花(2) 御池小屋付近から見上げたバットレス 山頂から東に張り出す岸壁ーバットレスー。手前の草すべりは高山植物が豊富だ。 ヒメイチゲ(キンポウゲ科) 姫一華で名前のように、先端に1個の2cmぐらいの花をつける。白いのは萼片で、花弁は無い。…

北岳の花々(1)     2017.8.13~15

北岳の花(1) 日本で一番高い山は誰でも知っている富士山。では、二番目はと問われて答えられる人はどれぐらいいるだろうか。山好きの人はともかく、一般の人では恐らく一割以下ではないだろうか。そんな不遇の山、北岳はとても魅力のある山である。 北岳…

木曽駒が岳の花々(3) 2010.7.31~8.3

木曽駒が岳の花(3) 将棋頭方面からの木曽駒が岳 ハハコヨモギ(キク科) 全体に灰白色の絹毛を密生している。北岳にも生育。 ヒメクワガタ(オオバコ科) 旧分類はゴマノハグサ科。小さな花なので見落とすことが多い。 オオヒョウタンボク(スイカズラ科…

木曽駒が岳の花々(2)    2010.7.31~8.3

木曽駒が岳の花(2) 千畳敷カールから見上げた宝剣岳 中央アルプスには6つのカール地形があるといわれるが、その中で最大なのがこの千畳敷カールだ。カールとは氷河が削ったお椀の内側のような地形で、底に当たる部分は平らで植物も多い。ここまでロープウ…

木曽駒が岳の花々(1)    2010.7.31~8.3

木曽駒ヶ岳の花(1) 駒ケ岳という名が付く山は、結構多い。百名山の中にも、会津駒ケ岳、越後駒ケ岳、甲斐駒ケ岳などがあるが、中央アルプスの最高峰も駒ケ岳である。そこでこれも前例と同じように木曽駒が岳という。 山容も大きく、千畳敷以下数個のカー…

燕岳・餓鬼岳の花々(4)     2009.8.11-14

燕岳・餓鬼岳の花(4) 燕岳からの表銀・夜明け 北アルプスの燕岳から槍ヶ岳に続く縦走路は、表銀座と呼ばれるの人気のコースである。 ハナニガナ(キク科) ニガナより花弁のような花(舌状花)が多く、華やかなことから。 ヒメクワガタ(オオバコ科) 旧…

燕岳・餓鬼岳の花々(3) 2009.8.11-14

燕岳・餓鬼岳の花(3) 餓鬼岳から見た槍ヶ岳。手前はケンズリの岩峰 燕岳と餓鬼岳の間にはケンズリという岩場があるが、注意して歩けば問題はない。その他には所々お花畑がある。 タカネナデシコ(ナデシコ科) ナデシコの高山型変種で丈も低く、花数が少…

燕岳・餓鬼岳の花々(2) 2009.8.11-14

燕岳・餓鬼岳の花(2) 斜面に生育するコマクサ コマクサは不安定な土壌、つまりザラザラと崩れるような斜面や、小石ばかりの水はけのいい所に生育する。水はけがいいということは、乾燥しやすいということでもある。コマクサがそこを好むからだと思いがち…

燕岳・餓鬼岳の花々(1)   2009.8.11-14

燕岳・餓鬼岳の花(1) 燕岳は花崗岩の美しい山である。稜線に上がると白い砂礫で覆われ、その中に咲くコマクサの群落は白をバックに一層美しい。しかし、崩れやすい砂礫、水はけが良すぎるコマクサにあう環境は、他の植物にとっては厳しい状況になっている。…

鞍掛山・日向山の花々  2015.5.17    2012.8.15

鞍掛山・日向山の花 鞍掛山の名を知っていますか。山歴50年以上になるのに誘われるまで知らなかった。と言うより、知っている人がほとんどいないと思う。なぜなら形のいい眺めていい山でもなく、登って楽しい山でもなく、花が多い山でもない。しかも、尾根か…

白山の花々(4)      2007.8.6~8

白山の花(4) 御前峰より大汝山を望む ミヤマガラシ(アブラナ科) 湿地に生える。ヤマガラシということもある。 ミヤマカラマツ(キンポウゲ科) 紫色のものは萼片で、まだツボミである。花が咲くと萼片はすぐ落ち、白い雄しべがまりのように広がる。花弁…

白山の花々(3) 2007.8.6~8

白山の花(3) 山頂付近から南面の室堂を望む ハイマツ(マツ科) 高山に生育するハイマツは名のように上に伸びず、地に這って成長していく。それは、強い風や深い雪に適応した形態といえる。その、生育地域の南限は、南アルプスの光岳だが、西限はこの白山…

白山の花々(2)     2007.8.6~8

白山の花(2) 御前峰からの大汝峰と翠ヶ池 クロマメノキ(ツツジ科) ブルーベリーの仲間で実はおいしい。 クロユリ(ユリ科) 北海道の平地に、花が大きいものがあるので、ミヤマクロユリとしているものもある。 クロユリの群落 コイチヨウラン(ラン科)…

白山の花々(1)    2007.6~8.

白山の花(1) 白山は2702mのスケールの大きな火山であり、昔から信仰登山の対象とされ、地名にもそれをうかがわせる名前が沢山ある。登山に関しては、特に険しいルートが有るわけでもなく誰にでも登れる山である。 ハクサン〇〇とつく植物も多くあり、日本…

鳳凰三山の花々    2013.7.25~27

鳳凰三山の花 地蔵岳、観音岳、薬師岳三つの峯を併せて鳳凰山というが、一般には鳳凰三山と称することが多い。その中の最高峰は観音岳の2841mであるが、一番有名なのはオベリスクといわれる岩峰を持つ地蔵岳であろう。形だけでなく白い花崗岩が輝き、一層目…

皇海山・庚申山の花々(2)  2011.6.14~16

皇海山、庚申山の花(2) お山巡りコースからの庚申岩壁 ズダヤクシュ(ユキノシタ科) ズダは長野県地方で喘息のこと。その薬草として使われたことから。 タカネザクラ(バラ科) ミネザクラともいう。 タチツボスミレ(スミレ科) 一番よく目にする、どこ…

皇海山・庚申山の花々(1)   2011.6.14~16

皇海山・庚申山の花(1) 皇海山は群馬、栃木県境に位置する2144mの山で、百名山にも選ばれている。登山道は両県いずれからもついているが、栃木県側からのコースをお勧めする。銀山平から庚申山、鋸山を経てのコースである。なぜなら庚申山には稀少種のコ…

佐渡島の花々(2)     2014.5.9~10

佐渡島の花(2) 金北山東面 山頂には自衛隊のレーダー基地があったが今は使われていない。 タムシバ(モクレン科) 噛柴(かむしば)の転化で、葉をかむと甘いのでついたとの説がある。 チゴユリ(ユリ科) 稚児百合で小さなユリ。花の直径は2cmぐらい。 ツボ…

佐渡島の花々(1)   2014.5.9

佐渡島の花 (1) 佐渡島の最高峰は1172mの金北山である。標高的にはそれほど高いとは言えないが、環境的には本州中部の2000m級、いやそれ以上に匹敵すると思う。なぜなら冬には日本海からの季節風をまともに受け、湿った風は大量の雪を降らせる。実際に山…

武尊山の花々  2009.6.13 2010.6.13

武尊山の花 百名山にも選ばれている武尊山は群馬県にある2158mの山である。武尊山は北アルプスの穂高岳と音が似ているため、上州武尊ということもある。山容も堂々としており、登山コースも多く百名山の名に恥じない名山だと思う。 中腹から望む山頂方面 ア…

鹿俣山の花々    2010.6.12

鹿俣山の花 鹿俣山は上州武尊山の西に張り出す尾根の一部に過ぎず、山としてはそれほど有名でもなく、魅力ある山でもない。しかし、麓の玉原高原まで車で入れるうえ、キャンプ場などもあり、手軽なハイキング登山などには子供も楽しめるのではないか。 玉原…

会津朝日岳の花々(2)

会津朝日岳の花(2) 叶の高手からの会津朝日岳 タムシバ(モクレン科) コブシは花の下に小さな葉が1枚つき、花全体が少し小さい。また、標高の高い所には無い。 モクレン科は原始的な構造をしている。中心に雌しべが固まって付きその周りを多数の雄しべ…

会津朝日岳の花々(1)   2017.6.17

会津朝日岳の花(1) 会津朝日岳は二百名山に選ばれているが、他の二百名山に比べ登った人は少ないと思う。知名度もそれ程高くもなく、只見の奥深い位置にあり、只見線も一部不通になっており(2020年1月現在も)交通手段も車に頼るしかない。 会津朝日岳 …

角田山の花々  2019.4.6  

角田山の花 2019.4.6 角田山と聞いても、はてどこにあるんだろうと思う人は多いはず。新潟市の南西20kmに位置する山で、高さも400m余り、山の形が良いわけでもなく、コースが面白いわけでもない。しかし、この山の魅力は雪国に咲く独特の花を、手軽に見られ…

鳴神山の花々(2)  2016.4.16    2015.5.10

鳴神山の花(2) アカヤシオ(ツツジ科) イワボタン(ユキノシタ科) 岩牡丹で、枝の葉が大型で牡丹の花のようだから。4枚の萼片も葉と同じ色をして、目立たなく、花弁も無い。 ウラシマソウ(サトイモ科) 仏炎苞から伸びる付属体を浦島太郎の竿と釣り糸に…

鳴神山の花々(1)   2016.4.16 ,   2015.5.10 

鳴神山の花(1)カッコソウとスミレ 鳴神山の名を知っている人はそんなに多くは無いと思う。なぜなら山の高さは980mとそれ程高くもなく、山の形も目立ったところがない。桐生の市街地から北方に伸びた山並みの1つに過ぎず、登山意欲のわく山ではない。しか…