会津朝日岳の花(1)
会津朝日岳は二百名山に選ばれているが、他の二百名山に比べ登った人は少ないと思う。知名度もそれ程高くもなく、只見の奥深い位置にあり、只見線も一部不通になっており(2020年1月現在も)交通手段も車に頼るしかない。
会津朝日岳
イワウチワ(イワウメ科)
葉が団扇のような形からの命名。葉だけを見るとイワカガミに似て、ツヤのある丸い葉である。実際に、花が咲いてないときは分かりにくい。しかし、花が咲くと違いはすぐわかる。1つの花茎には1つの花がつき、5裂した花弁が開いて咲く。イワカガミは数個の花が集まって下向きに咲き、開かない。
ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)
細辛は薬草の名。葉の形が似ているから。
ウワミズザクラ(バラ科)
上溝桜(ウワミゾザクラ)で材に溝を掘って占いに使ったことから。
エンレイソウ(ユリ科)
延齢草で、薬草として使われたことから。黒いのが萼片で、花弁は無い。
オオイワカガミ(イワウメ科)
イワカガミより葉が大きく、花数も多い。
オオタチツボスミレ(スミレ科)
日本海側に生育。
オオバキスミレ(スミレ科)
日本海側に生育。
ガクウラジロヨウラク(ツツジ科)
萼裏白瓔珞で、葉の裏が白く、ウラジロヨウラクより萼片が著しく長い。瓔珞とは仏像の首や胸に掛ける珠玉の飾りのこと。
チャルメルソウ(ユキノシタ科)
チャルメラはラーメン屋のラッパで形が似ているから。花弁が魚の骨のように細かく裂けている。
サンカヨウ(メギ科)
荷葉は蓮の葉のこと。
スミレサイシン(スミレ科)
薬草の細辛に葉が似ているから。日本海側に生育し、太平洋側にはナガバノスミレサイシンが生育。
タニウツギ(スイカズラ科)
谷空木で谷筋に生育し、幹が中空になっているので空木。日本海側に分布する。