yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

守門岳の花々  2014.6.8

守門岳の花

守門岳は長岡市の東方に位置し、最高峰の1537mの袴岳、大岳、青雲岳などからなる。雪が多い地域にあり残雪期の大雪庇は有名である。花は雪解けと共にいろいろ見られ、もう一月も経つとヒメサユリが見られる。

中央右が袴岳

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守門岳

オオイワカガミ(イワウメ科)

大岩鏡で、艶のある葉が鏡のようなところから。イワカガミより大きな葉は径10cmにもなり、花数も多く付く。

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オオイワカガミ

マイヅルソウ(キジカクシ科)

舞鶴草で、葉の葉脈が鶴の舞う姿を連想させるから。JALのマークも鶴の翼からのデザインで同じ形。花弁と萼片が同じ様な時は併せて花被片というが、小さいので気が付きにくいが花被片は4枚。以前はユリ科だったが、ユリ科は6枚なので、特殊だった。

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マイズルソウ

キクザキイチゲキンポウゲ科

菊咲一華で、菊のような花を一輪付けるから。キクザキイチリンソウともいい、白花もある。

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キクザキイチゲ

ミツバオウレンキンポウゲ科

三葉黄連で、黄連は漢名。5枚の白色のものは萼片で、花弁は黄色のスプーン状のもので、蜜を出す。

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ミツバオウレン

キクバオウレン(キンポウゲ科

菊葉黄連で、小葉が菊の葉に似ていることから。1枚の葉が3枚に分かれており、その1つを小葉という。さらに、切れ目が多く入ると、セリバオウレンになる。前述のミツバオウレンも3枚の小葉からなる。

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キクバオウレン

ミツバノバイカオウレンキンポウゲ科

三葉の梅花黄連で、花が梅の花を思わせるから。

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ミツバノバイカオウレン

シラネアオイキンポウゲ科

白根葵で、日光の白根山に多くあり、花がタチアオイににているから。現在の白根山では、鹿の食害によってほとんど見られなくなってしまったという。花弁は無く、紫色の4枚の萼片がある。雄しべは多数あるが、雌しべは2個あるのが見える。

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シラネアオイ

 

ニシキゴロモ(シソ科)

葉の美しさを錦衣と表したから。また、キンモンソウ(金紋草)ともいうが同じ様なことから。5裂した花冠の上2枚が少し伸びているが、太平洋側のあるツクバキンモンソウはほとんどない。

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ニシキゴロモ

ツクバネソウ(シュロソウ科)

衝羽根草で、正月に遊ぶ羽根つきの羽根に似ているから。4枚の葉の中心に見える花は、4枚の萼片、花弁は無く、8本の雄しべ、先が4つに分れた雌しべからなる。旧分類はユリ科

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ツクバネソウ

タニウツギスイカズラ科)

谷空木で、谷間に多いことから。日本海側に生育している。

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タニウツギ

オオバキスミレ(スミレ科)

大葉黄スミレで、大きい葉にもとずく。日本海側の多雪地帯に見られ、各地に変種がある。

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オオバキスミレ

ミヤマツボスミレ(スミレ科)

平地にある坪スミレの高山型。つやのある丸形に近い葉など、平地とは少し違うが、中間型などもあり、あえて分けないこともある。

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ミヤマツボスミレ

ツルタチツボスミレ(スミレ科)

出会ったとき、タチツボスミレとは少し違うなと感じたが、しばらくはわからなかった。その後、ツルタチツボスミレの特徴は白色で先がくちばしの様に細くなる距、日本海側に分布、タチツボスミレより高所という記述に出会いほぼ確定した。残念ながら茎を蔓状に延ばす形態を写真にもとらなったことが悔やまれる。なお、距とは花弁の一部が後方に長く伸びて中に蜜をためているもの。

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ツルタチツボスミレ

エチゴキジムシロ(バラ科

越後雉蓆で、地面に広がっている様子を雉が座るむしろに例えた。越後は今の新潟県に多い所から。キジムシロとの違いは、3枚の小葉の下に小さい1対の小葉をつけること。右側の3小葉の下に少し見える。キジムシロは1~6対つける。

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エチゴキジムシロ

ノウゴウイチゴバラ科

能郷苺で、初めて発見されたのが岐阜県の能郷ということから。シロバナノヘビイチゴによく似ているが、花弁が7枚あり、シロバナノヘビイチゴは5枚。ストローベリーの仲間で赤い果実は美味しい。

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ノウゴウイチゴ

タムシバモクレン科)

噛む柴が転訛したものと考えられるが、噛む柴は葉を噛むと甘いので付いた名。

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タムシバ

ツバメオモト(ユリ科

燕万年青で、葉の形が万年青(おもと)に似ていることからだが、燕は不明らしい。一説にはつばめの頭は濃い藍色なことから、高い枝の上に付いた果実をそれに見立てたという。

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ツバメオモト