yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

至仏山の花々(1)  2009.7.22

至仏山の花  (1) 

至仏山尾瀬ケ原の西に位置する2228mの穏やかな山容をしている山である。岩質は蛇紋岩からなり、他の蛇紋岩質の山(早池峰、谷川、白馬岳、など)と同じく希少な植物が見られる。代表的なものとしてシブツアサツキ、ジョウシュウアズマギク、ジョウエツキバナノコマノツメ、カトウハコベ等があげられる。

 

中腹からの小至仏方面

お花畑にはコバイケイソウ(白い花)、イワイチョウ(手前の丸い葉)、ネバリノギラン(コバイケイソウの手前の穂状の花)などが見られる。遠景は武尊山

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アカフタチツボスミレ(スミレ科)

花は終わっているが、特徴的な葉

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アカモノ(ツツジ科)

この時期かろうじて残っていた。実が赤くなり、美味い。イワハゼともいう。

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イブキジャコウソウ(シソ科)

麝香(じゃこう)のようないい香り。

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イワイチョウ(ミツガシワ科)

葉の形がイチョウ似なことから。岩場には無く、湿った所や水のたまった所に生育。

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イワカガミ(イワウメ科)

ツヤのある葉が鏡のようなことから。

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イワシモツケ(バラ科

下野(しもつけ)、現在の栃木県で見つかったシモツケの仲間で、岩場に生えるから。

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イワナシ(ツツジ科)

花は雪解けの後に咲く。既に果実になっている。食感は古い梨の味。

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オオバギボウシユリ科

山菜のうるい。美味しい。

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オオバノヨツバムグラ(アカネ科)

ムグラは雑草の総称。葉の形、枚数などによりいろいろあり、判断に迷う。

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オゼソウ(ユリ科

尾瀬で発見されたが、谷川岳天塩山地にもあるという。

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カトウハコベナデシコ科)

他に谷川、早池峰、夕張岳のみに生育。発見者の加藤泰行を記念してつけられた。

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コメツツジツツジ科)

花茎1cmぐらいの小さな花をつける。

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シナノキンバイキンポウゲ科

信濃金梅だが、信濃(長野県)に限らず中部以北の山から、北海道にも分布する。黄色いのは萼片で花弁はその中にある。

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シブツアサツキ(ヒガンバナ科) 

旧分類はユリ科谷川岳にもある。シロウマアサツキより丈が低く、葉も細い。葱(ネギ、またはキ)の仲間で、浅葱(アサツキ)は葉色がネギより浅い緑色から。

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タカネシュロソウ(シュロソウ科)

旧分類はユリ科 根元の葉鞘がシュロ毛状の繊維に覆われる

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ジョウエツキバナノコマノツメ(スミレ科)

谷川岳にもある。キバナノコマノツメより葉がやや厚く毛が少ない。

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ジョウシュウアズマギク(キク科)

谷川岳にもある。アズマギクより葉が小さくて細く、縁に粗い毛があるほかはほとんど無毛。f:id:yamahanayama:20191225004429j:plain

 

ズダヤクシュ(ユキノシタ科)

ズダは長野県では喘息のこと。薬草として使われた。

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タカネシオガマ(ゴマノハグサ科

花冠の先がくちばし状に尖らない。(ヨツバシオガマは尖る)ミヤマシオガマは葉が互生。

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タカネナデシコナデシコ科)

ナデシコより小型で花数も少ない。花の付け根にある苞(ほう)の形も違う。

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