角田山の花 2019.4.6
角田山と聞いても、はてどこにあるんだろうと思う人は多いはず。新潟市の南西20kmに位置する山で、高さも400m余り、山の形が良いわけでもなく、コースが面白いわけでもない。しかし、この山の魅力は雪国に咲く独特の花を、手軽に見られることである。私の行った時も地元の人をはじめ遠くからも人が集まり、賑やかな日であった。
中腹から望む角田山山頂
山頂は広い台地状になっていて、多くの人が集う。
エンレイソウ(ユリ科)
延齢草で薬草として使われたことから。花弁は無く、赤く縁どられているのは萼片。
オクチョウジザクラ(バラ科)
チョウジザクラは太平洋側にするが、これは日本海側に分布。萼筒が長く、漢字の丁の形から。
カタクリ(ユリ科)
良質な澱粉が取れ、片栗粉として使われたが今の片栗粉はジャガイモ澱粉。片栗は地下の鱗茎が、栗の種子半分の形からといわれている。
キクザキイチゲ(キンポウゲ科)
キクザキイチリンソウともいう。白いのは萼片で、花弁は無い。
キクバオウレン(キンポウゲ科)
菊葉黄連で葉が細かく分かれている。黄連は漢名から。
コシノカンアオイ(ウマノスズクサ科)
カンアオイ属は地域により様々な種が見られる。
ショウジョウバカマ(ユリ科)
猩々(空想上の動物)が袴をはいた姿からの命名。
スミレサイシン(スミレ科)
よく似たナガバノスミレサイシンは太平洋側にあり、この種は日本海側に生育。細辛は薬草の細辛に葉が似ているから。
トキワイカリソウ(メギ科)
この種は冬にも葉が枯れないため常盤錨草。イカリソウは花色はピンクで冬には葉が枯れる。タコの脚のようなものは、距といい蜜を貯める。
ナガハシスミレ(スミレ科)
長嘴(ながはし)とは長いくちばしのことで、距が長く突き出すことを例えたもの。別名テングスミレともいう。距は花弁の片方が伸びたもの。日本海側に生育。
ナニワズ(ジンチョウゲ科)
オニシバリ(ナツボウズ)によく似ている。違いは、萼裂片が濃い黄色で、深く裂けること、オニシバリは黄緑色で浅くさける。しかし、地方によりナニワズをナツボウズと呼ぶこともあるらしい。
ヒメアオキ(アオキ科)
太平洋側のアオキより丈もひくく、葉が小さい。
マンサク(マンサク科)
春先に”まずさく”からとも、枯れ木に花がいっぱいつき豊年満作を思わせるとも。
ミチノクエンゴサク(ケシ科)
エンゴサクより葉も花も小ぶり。延胡索は漢名から。
モミジイチゴ(バラ科)
葉の形がもみじの形に似ている。果実は美味しい。
オオミスミソウ
よく似たスハマソウは3浅裂した葉の先が丸みを帯びた形。ミスミソウは尖っている。
新潟県のミスミソウは花も大きいのでオオミスミソウという。ミスミソウやスハマソウは変異が多く、ガク(花弁は無い)の色や数が様々である。大きく色系で分けてみたが中間色もありアバウトになった。
青系
赤系 重弁系
ピンク系
白系
薄いピンク色
薄い青系