yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

鹿俣山の花々    2010.6.12

鹿俣山の花

鹿俣山は上州武尊山の西に張り出す尾根の一部に過ぎず、山としてはそれほど有名でもなく、魅力ある山でもない。しかし、麓の玉原高原まで車で入れるうえ、キャンプ場などもあり、手軽なハイキング登山などには子供も楽しめるのではないか。

玉原湿原

玉原高原の一部にあり手軽な散策路になっている。白い花のようなものはワタスゲの果実。

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湿原の花
ズミ(バラ科

まだ、大きな木になっておらず、湿原の中に咲いていた。ズミは染みで、木の皮を染料に用いるから。

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ノウルシ(トウダイグサ科

茎を切ると白い汁が出るが、これが漆のようだから野漆。しかし、トウダイグサ科は白い汁を出すものが多い。

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ワタスゲ(カヤツリグサ科)

綿毛は果実の集まりで、花は春に咲く。

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以下から鹿俣山の花
ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)

薄葉細辛。細辛は薬草の名前で葉が似ていることから。

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ウワミズザクラ(バラ科

上溝桜(ウワミゾザクラ)が転訛したものという。この材に溝を掘って占いに使った。

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オオカメノキ(スイカズラ科)

葉が亀の甲に似ているから。ムシカリともいう。周辺部にある花は装飾花で、花弁に見えるのが萼片で、雄しべ、雌しべが無い。中心部にある、小さなものが花の集まり。中心部にある小さなものが完全な花。

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オオタチツボスミレ(スミレ科)

日本海側に生育。タチツボスミレより丈が高い。

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ツボスミレ(スミレ科)

高山にあるツボスミレは葉が厚く、ハート型になるのでミヤマツボスミレとしているものもある。

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ギンリョウソウ(ツツジ科)

銀竜草で、鱗片葉に包まれた姿を竜に見立てたから。旧分類はイチヤクソウ科。葉緑素を持たない腐生植物で、別名ユウレイタケ。この株はまだ、ツボミである。

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クルマムグラ(アカネ科)

ムグラとは雑草の総称で、似たようなものが多いので戸惑う。

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クロモジ(クスノキ科

黒文字。樹皮の黒斑紋を文字に例えた。材はとてもいい香りがあるので、楊子につかう。

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サワハコベナデシコ科)

ハコベより花弁の切れ込みが小さい。

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サンカヨウ(メギ科)

荷葉は蓮の葉のことで、大きな葉を蓮の葉に例えた。この株は花が散って果実になり始めている。

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ズダヤクシュ(ユキノシタ科)

ズダは長野県地方では、喘息のこと。その薬草になることによる。

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ツクバネソウ(ユリ科

中心の小さな4枚のものは、萼片で花弁は無い。4枚の葉を羽根つきの羽根にたとえた。

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トチノキムクロジ科)

旧分類はトチノキ科。栃の実は、昔から栃餅などに利用されてきた。栃の意味は不明。

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ツリバナ(ニシキギ科)

見ての通り、そのままの名。

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ニワトコ(スイカズラ科)

ニワトコの意味は不明だが、葉を民間薬に使うことができるので、庭に常にあると便利ということで庭常という説があった。枝には質が柔らかで褐色の太い髄があるので、顕微鏡で観察するものをこの髄で挟んで切ると薄い試料ができる。

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ハウチワカエデ(ムクロジ科)

旧分類はカエデ科。羽団扇は天狗の持つウチワ。

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エゾユズリハユズリハ科)

譲葉は古い葉と新しい葉のの入れ替えが著しいところから。

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ミヤマシキミ(ミカン科)

シキミに似た葉をつけるので深山シキミ。ミカン科の植物は葉などいい香りがする。

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ムラサキヤシオ(ツツジ科)

紫八塩ツツジ。八潮、八染、八汐などとかいてあるものもある。数回紫色の染汁に漬けて染め上げたツツジの意味。

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ユキザサ(キジカクシ科)

ササの上に雪が降った様子にたとえた名。旧分類はユリ科

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