yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

熊鷹山・根本山の花々  2019.5.17

熊鷹山・根本山の花

熊鷹山・根本山と聞いてすぐに思いつく人は少ないのではないか。標高も高くなく(

それぞれ1169m,1199m )形の良い山でもなく、目立った所は無い。わたしも山に詳しい友人に誘われるまで知らなかった。場所も群馬県と栃木県の県境にあり、アプローチも長い。しかし、根本山は古くから信仰の山として親しまれ、沢コースはかっての根本山神社への参道であり、石の道標や石仏が残り、往時を偲ぶことができる。

花は特に多いことはないが、熊鷹山山頂付近には見事なツツジ類が見られた。

山頂付近のツツジ

赤い花はヤマツツジ、ピンクはトウゴクミツバツツジ

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ヤマツツジジ・トウゴクミツバツツジ

熊鷹山山頂

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熊鷹山山頂

根本山神社

狭い痩せ尾根上にある

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根本山神社

ウツギ(アジサイ科)

空木で茎の内部が中空になっていることから。卯の花ともいう。旧分類はユキノシタ科。

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ウツギ

コンロンソウ(アブラナ科

崑崙草で、花の白さを中国の崑崙山脈の雪に例えた。

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コンロンソウ

クワガタソウ(オオバコ科)

鍬形草で、果実が兜の鍬形に似ていることから。昆虫のクワガタも頭の形が似ていることから。旧分類はゴマノハグサ科

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クワガタソウ

ユキザサ(キジカクシ科)

雪笹で、笹の上に雪が乗っている様子に例えたもの。旧分類はユリ科

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ユキザサ

ミヤマキケマン(ケシ科)

深山黄華鬘で、黄は花色から、華鬘は仏殿の飾りに使う華鬘に似ていることから。。

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ミヤマキケマン

アオマムシグササトイモ科)

テンナンショウ属の分類は難しく、専門家の中でもいろいろな見解がある。いわんや、素人にはよく分からない。ここではマムシグサの変種のアオマムシグサとしておく。

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テンナンショウ属

ツクバキンモンソウ(シソ科)

筑波金紋草で、筑波は発見地から、金紋は葉の紋が美しいことから。(この株はそんなにきれいでもないが‥。)よく似たニシキゴロモは5裂した花弁(写真では3つしか見えない)の上の2枚(上唇という)が短かいが見える。

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ツクバキンモンソウ

ツボスミレ(スミレ科)

坪スミレで、坪とは庭のこと。坪は面積の単位にもなっている。

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ツボスミレ

フモトスミレ(スミレ科)

 麓スミレで麓に咲くから。図鑑には麓から山まで生育と記述されているが、標高500m~1000mぐらいで見かける。葉に斑が入ったものが多い。

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フモトスミレ

シロヤシオツツジ科)

白八汐でアカヤシオに対しての名。葉が5枚輪生状に付くので別名ゴヨウツツジ

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シロヤシオ

トウゴクミツバツツジツツジ科)

東国三つ葉ツツジで、関東地方に多いので東国、葉が3枚付くので三つ葉ミツバツツジは雄しべが5本だが、本種は雄しべが10本ある。花がない時は葉を比べると、本種は毛が多い。

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トウゴクミツバツツジ

ワチガイソウ(ナデシコ科)

輪違草で、昔、名が不明な物を輪違マークの付いた鉢に植えて置いたことによる。輪違とは2つの重ねた輪を少しずらした形。似たものにヒゲネワチガイソウがあるが花弁も葉ももっと細い。よく見ないとまちがえそう。

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ワチガイソウ

ヤマハコベ(ナデシコ科)

深山ハコベで、ハコベとはその辺にはびこるからといわれる。花弁は10枚に見えるが実際は5枚で深く切れ込んでいるから10枚に見える。

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ヤマハコベ

 ツルキンバイ(バラ科

蔓金梅で、蔓状に生育し、黄色の美しい花を付けるから。

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ツルキンバイ

フジ(マメ科

藤と書かれるが中国の紫藤から藤を当てた。フジは風が吹くと「吹き散る」の意味だと言われている。

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フジ

コチャルメルソウ(ユキノシタ科)

小チャルメル草で、チャルメルは中国の楽器チャルメルのこと。果実が開いた形がチャルメルに似ていることから。写真にもそれらしきものが見られる。

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コチャルメルソウ

フデリンドウ(リンドウ科)

筆竜胆で、花の形が筆を思わせるから。竜胆は漢名。

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フデリンドウ

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