滝子山の花2
滝子山には北からの縦走コースもある。大菩薩嶺から南に続く尾根はこの滝子山まで延びている。一日では無理だが、中間の湯ノ沢峠には避難小屋とトイレ、水場もあり、車も入れる。
フタリシズカ(センリョウ科)
二人静で、静御前の幽霊が二人となって踊っている様子から。4枚の葉が輪生してるようにも見えるが、よく見ると対生した葉が詰まっている。一人静も同じ形だがもっと間が詰まっており、ほとんど輪生に見えるので、花が無い時の区別点になる。
花には萼片も花弁も無く、白い3つに分かれた雄しべが丸くなって、子房を抱いている。
クリンユキフデ(タデ科)
九輪雪筆で、葉が茎に層をなして生えるので九輪(九層)、白い花穂を雪筆としたらしい。
ギンリョウソウ(ツツジ科)
銀竜草で、白い鱗片葉に包まれた体全体を竜にみたてたもの。葉緑素がないので、光合成ができず、地中から栄養分を吸収するので、別名ユウレイタケ。中心に徳利のような雌しべとその周りに10本の雄しべが見える。旧分類はイチヤクソウ科。
トウゴクミツバツツジ(ツツジ科)
東国三つ葉躑躅で、関東に多いので東国、葉を3枚付けることから。雄しべが10本あるがよく似たミツバツツジは5本。
ヤマツツジ(ツツジ科)
コゴメウツギ(バラ科)
小米空木で、小さい白い花を小米(米粒の砕けたもの)と形容したもの。
ツルキンバイ(バラ科)
蔓金梅で、ほふく枝出して伸びるから。
モミジイチゴ(バラ科)
紅葉苺で、葉が紅葉(カエデ)の形から。黄色い果実は美味しいが、棘に気を付けよう。
タチカメバソウ(ムラサキ科)
立亀葉草で、葉が亀の甲形で直立することから。少し湿った所に生える。
ルイヨウボタン(メギ科)
類葉牡丹で、葉が牡丹の葉に似ているから。類葉とは同じ様な葉という意味。
ルイヨウボタンの花
大きく広がっているのは萼片で、花弁は小さい。更にその中には6本の雄しべ、1本の雌しべがある。
チゴユリ(ユリ科)
稚児百合で、小さな花を稚児と表した。
ササバギンラン(ラン科)
葉が笹の様で白を銀と表した。花の下に付く葉(苞葉)が花穂よりも長い特徴があり、(写真では斜めに折れ曲がっている)丈は50~60cmぐらいあるがギンランは30cm以下で苞葉も花より短いので、区別がつく。
ニワトコ(レンプクソウ科)
語源は不明。木の髄(中心部の白い中身)が太いので、顕微鏡で観察するものをはさんで切るのに使う。