三頭山の花 4
サラサドウダン(ツツジ科)
更紗ドウダンで、更紗は花冠に更紗染めの模様があることから。ドウダンツツジは灯台ツツジの意味で、分枝の形が結び灯台の脚に似ていることに由来する。ほとんど咲き終わりで、ほんの少し残っていた。もう一月早いと見頃であった。
ヤマツツジジ(ツツジ科)
山に咲くツツジということで、いろいろなところで目にする。やはり盛りは過ぎていた。
キツリフネ(ツリフネソウ科)
黄吊船で、帆掛け船を吊るしたような姿から。後ろに細く伸びたものは距といい、蜜を貯める。
キリンソウ(マンネングサ科)
麒麟草であるが、キリンの意味は不明。下山後の道沿いに咲いていた。
ハシリドコロ(ナス科)
走りドコロで、地下茎がオニドコロに似て猛毒があり、中毒すると走り回って苦しむから。もう果実になっていた。
ハシリドコロ(ナス科)
花は、もう一月位早く咲く。地下茎をロート根と呼び、鎮痛薬や眼薬とするが、ロート製薬の名もここから。
タンナサワフタギ(ハイノキ科)
耽羅(たんな)は済州島の古名で、最初に発見されたことから。沢蓋木は沢をおおい隠すようにしげることからと考えられる。サワフタギは鮮やかな藍色の実をつけ、瑠璃実の牛殺しという別名を持つが、本種は黒みがかった藍色の実をつける。
コゴメウツギ(バラ科)
小米空木で、小さい花を小米(米粒の砕けたもの)と形容し、形がウツギに似ていることから。
クマノミズキ(ミズキ科)
熊野水木で、樹液が多く、春先に枝を折ると水が滴り落ちることから水木。熊野は地名。水木の葉は互生(互い違い)だが、本種は対生(向い合って付く)。
ギンバイソウ(ユキノシタ科)
銀梅草で、まだ開花してなっかたが、葉に特徴があり、2枚の葉がくっついたような形をしている。
ギンバイソウ(ユキノシタ科)
花はもう半月後ぐらいに見られる。名のように花の形が白梅を思わせる。
ヤワタソウ(ユキノシタ科)
八幡草らしいが意味は不明。別名オトメソウ。
群落
西日本にはよく似た渡辺草というのがあるが両方とも珍しい種。
ユキノシタ(ユキノシタ科)
雪ノ下で、白い花を雪に例え、その間に見える葉を表現しているものと考えられるが、葉が主役とは面白い。もう季節も遅く、ほとんど雪は消えている状態。