yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

榛名山の花々   2016.7.24

榛名山の花

榛名山という山名は無く、溶岩ドームや外輪山、多数の小火山などが集まった一つの山体の総称である。一番高い掃部ヶ岳(かもんがだけ)1449m,をはじめ、榛名富士、相馬山、烏帽子岳などがある。その中でよく知られているのは榛名富士とそのカルデラ湖である榛名湖であろう。

硯岩からの榛名富士と榛名湖

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マツヨイグサアカバナ科

オオマツヨイグサ(大待宵草)に対し、小さく優しい感じから雌待宵草。北アメリカ原産の帰化植物で日本各地に見られる。花がしおれてもマツヨイグサの様に赤くならない。 

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 ヤマアジサイアジサイ科)

 山にあるアジサイで落葉低木である。周辺部にある白いのは装飾花といい、萼片が大きく花弁状になり、花弁も雄しべ、雌しべも無い。旧分類はユキノシタ科。

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クサアジサイアジサイ科)

草本アジサイということ。この株には装飾花が付いていなかった。

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オクモミジハグマ(キク科) 

 奥紅葉羽熊で、まだ咲いてなかったが、咲くと白いふさふさしたヤクの尾で作った飾り(はぐま)に似てくるから。モミジハグマより葉の切れ込みが小さい。奥は関西から見て東方ということ。

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コバノカモメズル(キョウチクトウ科

小葉の鴎蔓で左右に対生した葉がカモメの羽を思わせるということらしい。旧分類はガガイモ科。

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 ノギラン(キンコウカ科)

芒蘭で見かけがノギを持った蘭ということから。ノギとはイネ科などに見られる細長い突起。ラン科ではなく、旧分類はユリ科。下にある葉は他の植物で、細長い葉が左下に少し見える。図鑑的にはダメな写真。

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クマヤナギ(クロウメモドキ科)

熊柳で山中に生え、強い茎を熊に、若い葉をヤナギの葉に見立てた。花は終わって果実を付けていた。

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オカトラノオサクラソウ科)

岡虎の尾で、岡に生える虎の尻尾。葉の付け根が赤みをおび、茎に毛が無い。よく似たノジトラノオはやや湿った所に生育し、葉が細長く、茎に粗い毛が密に生える。数も非常に少ないという。

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 ウツボグサ(シソ科)

靭(うつぼ)草で、花穂の形が弓矢を入れる靭ににているから。

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クルマバナ(シソ科)

車花で、花の輪生する様子から。ヤマクルマバナは花は白く、萼は緑色で茎の毛が少ない。

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ミヤマタムラソウ(シソ科)

深山田村草で、別名毛夏の田村草。タムラソウの意味は不明で、毛深いのが目立つ。

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ムラサキシキブ(シソ科) 

紫色の果実を、紫式部の名を借りて表したもの。花の色もいい紫色をしている。

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コメツツジツツジ科)

躑躅で小さな白い花を米粒に 例えたもの。花を接写したので、ちっとも小さく見えないが実際は径1cm。

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フシグロセンノウ(ナデシコ科)

節黒仙翁で節が黒いことから。この仲間が京都の仙翁寺にあったことから○○仙翁という名がつけられたものが多い。

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ミヤマママコナ(ハマウツボ科)

深山飯子菜で若い種子が米粒にによく似ているから。旧分類はゴマノハグサ科

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シモツケバラ科

下野(しもつけ)、現在の栃木県で発見されたから。 

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シモツケソウ(バラ科

同じシモツケだが、こちらは草本だから。

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ダイコンソウ(バラ科

大根草で葉が大根の葉に似ていることによる。一番下の葉(根生葉という)が似ている。

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 花は5枚の花弁の中に雄しべ、雌しべが多数ある。

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 ニワナナカマドバラ科

庭七かまどで、燃えにくく七回かまどに入れても燃え残るから。庭とつくように中国原産の園芸種だが、榛名富士の山頂近くに植えられていた。

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キリンソウ(マンネングサ科)

麒麟草だが由来は不明。マンネングサ科は葉が厚く、強そう。

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サンショウ(ミカン科)

 山椒だが、漢名ではない。古名のハジカミははじからみの略といわれ、ハジははぜる、カミラはニラのことで、はぜると辛くてニラの味に似ているところから。と、図鑑には書いてあったが、山椒は何処から来たの?

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 ミツバウツギ(ミツバウツギ科)

三葉空木で、ウツギの花に似た白い花を付け、葉の形が三小葉をつけるから。春先に花を付けるがもう、果実になっていた。下方の果実から種子が見える。

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マルバアオダモ(モクセイ科)

丸葉青ダモでダモはトネリコのこと。青は枝を切って水につけると、水が青色に変わることとあるが試した人がいて、肉眼では確認できないが紫外線を当てると見えた記述

があった。丸葉といっても葉の鋸歯(ギザギザ)が無いという意味で、鋸歯のあるアオダモと共に、野球のバット、テニスラケット、スキー板などに使われる。写真は果実。

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カエデドコロ(ヤマノイモ科)

楓野老で葉の形と、肥厚した根茎があるからで、トコロのひげ根を長寿を祝う飾りに使ったトコロ(洒落!)から野老と書く。房のように垂れ下がった花穂が見えるが、雌雄異株なのだがこの位置からでは雄花か雌花か不明。

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 アカショウマ(ユキノシタ科)

地下茎の色が赤いことから。升麻はサラシナショウマに代表されるこの形から。

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チダケサシ(ユキノシタ科) 

乳茸刺で、長野県では乳茸(傷をつけると白色の乳液を出す食用キノコ)を刺して持ち帰った事に由来する。

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ヤマブキショウマバラ科

山吹升麻で葉がヤマブキに似て、形がショウマの仲間に似ているから。

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ウバユリ(ユリ科) 

花が咲くころには葉(歯)が枯れているので姥百合というが、結構葉がついている。

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オニユリユリ科

鬼百合で、普通の百合に対し、粗大なところから。この株は2m以上あった。中国原産で鱗茎を食用としたものが、逸出したものと考えられる。

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 ヤマユリユリ科

良い匂いがし、鱗茎も食用にされる。

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ユウスゲユリ科

夕方から咲き始め、葉が細いのでカヤツリグサ科のスゲのようだから。別名キスゲは花の色から。

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ネジバナ(ラン科)

小さな花がねじれるように付いているから。別名モジズリとも。

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マツヨイグサ  クサアジサイ    ヤマアジサイ     オクモミジハグマ

コバノカモメズル ノギラン     クマヤナギ      オカトラノオ

ウツボグサ     クルマバナ    ミヤマタムラソウ   ムラサキシキブ

 コメツツジ    フシグロセンノウ ミヤマママコナ    シモツケ

シモツケソウ   ダイコンソウ   ニワナナカマド    キリンソウ

サンショウ    ミツバウツギ   マルバアオダモ    カエデドコロ

アカショウマ   チダケサシ    ヤマブキショウマ   ウバユリ

オニユリ     ヤマユリ     ユウスゲ       ネジバナ

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