yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

高尾山の花々1‥秋  2021.9.27

高尾山の花1

高尾山は世界で一番登山者が多い山といわれる。都心から1時間で来られる近さがあり、かつ険しい所も無く、誰でも簡単に歩けるところがその要因と思われる。しかし、そんな条件だけでなく、高尾山には特別な面も持っている。それは、冷温帯系の植物と、暖温帯系の植物が尾根を境に、接しているという特殊性だ。それにより色々な植物を見ることができるので、花を目当てに登るハイカーも多い。

 

高尾山山頂広場

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 高尾山山頂

アカネ(アカネ科)

根が赤いので赤根だが、それで染めた色は、太陽が出る前の東の空の色に似ているので茜染といわれる。

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アカネ

コアカソ(イラクサ科)

小赤麻で、茎や葉柄が赤いアカソより小さいから。写真は上部に付く雌花の花穂で、雄花の花穂は茎の下部に付く。アカソは葉の先端が3裂して尾状に尖る。本種は落葉低木だが、草本のクサコアカソは小さな鋸歯(葉のギザギザ)がもっと多く、10対以上。

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コアカソ

ヤブマオ(イラクサ科)

これらの仲間を苧麻というが、藪の縁などに生えるから藪苧麻。前項のコアカソとおなじように上部に雌花(数珠つなぎの様)、下部に雄花を付ける。よく似たメヤブマオの葉は先が3つに分かれたような形になる。

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ヤブマオ

キジョラン(ガガイモ科)

鬼女蘭で、冬が近づくと果実がはじけ、中から出た綿毛を鬼女の髪に見立てた。高さ数メートルにもなるつる植物で、葉も径10cmになるが、花は径4mmと小さい。アサギマダラの食草となっている。

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キジョラン

ツルギキョウ(キキョウ科)

蔓桔梗で、蔓性のキキョウということ。数も少なく、絶滅危惧Ⅱ類になっている。

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ツルギキョウ

フクシマシャジン(キキョウ科)

福島沙参で、福島で発見されたことによる。沙参はツリガネニンジン一般を指す名。

花が下に向かって咲き、萼片がしばしば逆に反り返る特徴がある。ソバナにも似るがソバナの葉は葉柄があり、互生するが、こちらは3~4枚輪生することが多い。

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フクシマシャジン

ツリガネニンジン(キキョウ科)

釣鐘人参で、花の形を釣鐘に、太く白い根を朝鮮人参に例えたもの。通常は青紫色だが、白花に出会ったのでこちらを載せた。若芽をトトキといい、おいしい山菜として食べられている。

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ツリガネニンジンー白花

アズマヤマアザミ(キク科)

東山薊で、関東地方に多い山アザミということから。頭花がたくさん付く特徴がある。

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アズマヤマアザミ

ウスゲタマブキ(キク科)

薄毛珠蕗で、葉の裏に薄い毛があり、珠は葉腋のムカゴを指し、葉が蕗の葉の様だから。

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ウスゲタマブキ

オクモミジハグマ(キク科)

奥紅葉羽熊で、紅葉は葉の形、羽熊は花の形から。羽熊はヤクの尻尾の毛から作った飾りで、奥は関西から見て東は奥にあたることから。

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オクモミジハグマ

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オクモミジハグマ

カシワバハグマ(キク科)

柏葉羽熊で、柏の葉のような大きな葉があり、花が羽熊のようなことから。

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オクモミジハグマ

シュウブンソウ(キク科)

秋分草で、秋分のころ花を咲かせるところから。

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シュウブンソウ