利尻岳の花(1) 2014.7.1
利尻島と礼文島はそんなに離れているわけではないのに、それぞれに固有種がある。リシリヒナゲシ、ボタンキンバイ、リシリソウ等(利尻)に対しレブンハナシノブ、レブンコザクラ、レブンウスユキソウ、レブンソウ等である。また固有種でなくともどちらかにしかないものもみられる。利尻岳は1700mを越える火山であることがその要因として考えられる。
礼文島からの利尻岳
ヨツバシオガマだが、礼文島のそれは全体的に大きく、レブンシオガマとして区別される。
イワウメ(イワウメ科)
岩に張り付いている苔のようだが、れっきとした木本である。
イワギキョウ(キキョウ科)
よく似たチシマギキョウは花弁に毛が多いことで見分けられる。漢名の桔梗からキキョウになった。
イワヒゲ(ツツジ科)
こんなに可愛い花なのに、岩髭とは可哀想。
ウコンウツギ(スイカズラ科)
ウコン色の空木。そもそもウコンというショウガ科の根茎から取った黄色い色素は、、薬用やカレー粉の原料にも使われる。
エゾノツガザクラ(ツツジ科)
栂(ツガ)に似た葉をつけ、花を桜に例えた。
エゾタカネヤナギ(ヤナギ科)
高山では地に這って生育している。
エゾツツジ(ツツジ科)
北海道で初めて採集されたことによる。カムチャッカ、アラスカ、オホーツク沿岸にも分布するそうである。
エゾノイワハタザオ(アブラナ科)
茎が真っ直ぐ伸びる形から。旗竿。
エゾノシシウド(セリ科)
シシウドは大きくガッチリしているが、本種はそれ程大きくはない。
エゾノハクサンイチゲ(キンポウゲ科)
花柄(花をつける茎)が花が咲いた後、それほど伸びないが(8cm以内)、本州のハクサンイチゲは30cmぐらい伸びる。多数花を付けるのに白山一華というのは??
エゾヤマゼンゴ(セリ科)
大雪、日高、夕張の高山、千島にも分布する。前胡(ぜんこ)とはあるセリ科の根から作った漢方の生薬。そのセリ科の仲間ということから。
オオバノヨツバムグラ(アカネ科)
ムグラは雑草の総称で葉の形、枚数などでいろいろある。
キクバクワガタ(ゴマノハグサ科)
葉が菊に似て、果実が兜の鍬形を思わせるから。
キジムシロ(バラ科)
地面に広がるところを雉が筵(むしろ)のようにのる連想から
キバナノコマノツメ(スミレ科)
葉の形が馬のヒズメ(駒の爪)に似ているから。スミレ科の中で唯一スミレの名がついていない。
ウマノアシガタ(キンポウゲ科)
葉の形が馬のヒズメに似ているからというがあまり似ているとは思わない。
クルマバツクバネソウ(ユリ科)
8枚の輪生した葉が車の様で、その中に咲く花が羽子板で衝く、羽根のようだから。4枚の萼片、8本の雄しべが見えるが、花弁は細くてこの写真では見えない。中央の黒いのは雌しべの子房。
コケモモ(ツツジ科)
果実が桃のようだから。しかし赤くツヤがあり小さいがリンゴに似ている。味も古いリンゴのよう。
シコタンソウ(ユキノシタ科)
千島列島の色丹島にあることから。