利尻岳の花（2）
長官山からの山頂
シコタンハコベ（ナデシコ科）
シコタンは千島列島の色丹島から。ハコベの語源は諸説あるが、はびこる→はこべと転訛したという。
シュムシュノコギリソウ（キク科）
シュムシュとは千島列島の占守島から。葉が鋸の歯のような形をしている。
ジンヨウスイバ（タデ科）
葉が腎臓の形（様）のようだから。スイバは酸っぱい葉のこと。
チシマイワブキ（ユキノシタ科）
大雪、千島、カムチャッカ、樺太にも分布する。岩蕗は岩場に生え、葉が蕗に似ていることから。
チシマヒョウタンボク（スイカズラ科）
花が2個ずつ咲く。従って実も2個つながって瓢箪のようになる。
ツルアジサイ（アジサイ科）
旧分類はユキノシタ科。つる状で木に絡まっているアジサイのこと。。
ハイオトギリ（オトギリソウ科）
オトギリソウの分類は難しいので、分布域が参考になる。北海道にはハイオトギリが分布する。這弟切草で這って広がるからで、弟切草の由来は少し長くなるので省略。
ミヤマバイケイソウ（ユリ科）
コバイケイソウは白いので見分けやすい。有毒植物で梅蕙草と書くが、花が梅に似ている。蕙草はあるランの漢名。
ホソバイワベンケイ（ベンケイソウ科）
ベンケイソウ科は葉が厚く乾燥に耐えるものが多い。その強さから岩弁慶。
ボタンキンバイ（キンポウゲ科）
シナノキンバイなどは花弁の様に見える萼片が多くは5枚であるが、本種は多弁で牡丹の花を思わせる。しかも、利尻島の固有種で、となりの礼文島にはやはり固有種のレブンキンバイソウがあり、生態的にも興味が尽きない。ちなみに下方の写真で沢山の雄しべのなかに舌状の色の濃い花弁が見える。
マイズルソウ（キジカクシ科）
葉の葉脈が鶴の舞う様子に似ているから。旧分類はユリ科。
ミヤマアカバナ（アカバナ科）
アカバナは赤花ではなく、赤羽菜という。葉が赤くなり、菜は食べられることを意味する。
ミヤマアズマギク（キク科）
身の回りのどこにもあるハルジョオンやヒメジョオンと同じ仲間とは信じがたい。
ミヤマオグルマ（キク科）
オグルマとは丸く咲いたようすが小車の形から。
ミヤマハタザオ（アブラナ科）
茎が旗竿の様に真っ直ぐ伸びるから。
ミヤママタタビ（マタタビ科）
マタタビは葉が白くなる。果実を食うと元気が出て「また旅」を続けられるという説があるが、アイヌ語のマタタンブからとの説がある。
ヤマブキショウマ（バラ科）
葉がヤマブキの葉に似ているから。升麻はサラシナショウマのような形をしているから。
リシリゲンゲ（マメ科）
リシリが付くが固有種ではなく、夕張岳にもあるという。ゲンゲとはレンゲと同じレンゲソウのこと。
リシリヒナゲシ（ケシ科）利尻島の固有種
他のものを寄せ付けないがれ場に咲く。雛ゲシは可愛い姿から。
