礼文島の花(4)
西海岸沿いを歩くトレッキングコース
エゾスグリ(ユキノシタ科)
酸塊(すぐり)と書き、酸っぱい実の意味で、赤く熟すと食べられる。西洋のグズベリーも同じ仲間。
ハマナス(バラ科)
果実が梨に似ている?のでハマナシ。それがハマナスになったという。
ハマエンドウ(マメ科)
日本全国の海岸に分布するが、北半球の温帯~亜寒帯、チリにも分布するそうである。
ハマハコベ(ナデシコ科)
朝鮮、ロシア極東地方、北アメリカ、南アメリカのパタゴニア地方に分布するという珍しい種。また、対生の葉が上下90度ずれるので独特の付き方が見られる。
ハマベンケイソウ(ムラサキ科)
ベンケイソウと付くがベンケイソウ科ではない。葉が厚いところがベンケイソウに似ているから。浜辺の植物は葉が厚かったり、硬かったりで塩水の影響を避けるものが多い。
ヒメイワタデ(タデ科)
姫岩蓼で高さ10cm~ 30cmの小さな蓼。姫は小さく可愛い物を形容する言葉。タデは辛い味で口がただれるといわれる説がある。北海道以北に分布。
ヒロハクサフジ(マメ科)
広葉草藤で、草藤より、小葉の幅が広く丸みを帯びている。中部以北の海岸に近い所に生育するので別名浜草藤。
イワベンケイ(ベンケイソウ科)
岩場に生育する弁慶草だから。ベンケイソウ科のものは葉が厚く、乾燥などに強いので弁慶草という名がついた。雌雄異株だが、花の部分のピントが悪く、見にくいが細長い雄しべが見えるのでこれは雄株。
マイズルソウ(キジカクシ科)
葉脈の形が鶴の舞う様子に似ているから。旧分類はユリ科
マルバトウキ(セリ科)
トウキは薬草の当帰(漢名)から。
ミヤマオダマキ(キンポウゲ科)
深山苧環で苧環(おだまき)は麻糸を中が空洞になるように巻いた物。先が白くなっているのが花弁で、横に広がっているの萼片。花弁の後ろが伸びて丸まっているのを距といい蜜を貯める。
カンチコウゾリナ(キク科)
カンチは寒地で、茎や葉の剛毛がザラザラし、皮膚に触れると引っかかるので、これをカミソリに見立ててカミソリ菜とした。それがコウゾリナとなったという。ミヤマコウゾリナは全体に大人しく、1本の花茎に数個の花を付ける。
ミヤママタタビ(マタタビ科)
葉の基部が凹んで(これを心形という)いるがマタタビは丸みがある円形になる。また、花が咲いた後、葉柄が赤味を帯びる。雌雄異株で、写真は雄しべが目立つ雄花ばかりなのでこれは雄株。
ヤマハナソウ(ユキノシタ科)
ヤマハナは山花ではなく、札幌近くの山端という地名から。
ヤマブキショウマ(バラ科)
葉がヤマブキの葉に似ているところから。升麻(しょうま)はサラシナショウマの形に似ているから。
ヤマブドウ(ブドウ科)
葉の直径が30cmにもなり目立つ。果実は酸っぱいが食べられる。秋が楽しみだ。
ヨツバシオガマ(ハマウツボ科)
礼文島のものは、花穂も長く、葉も5輪、6輪となるものが多くレブンシオガマともいう。旧分類はゴマノハグサ科。
レブンウスユキソウ(キク科)
エゾウスユキソウと同じだが、礼文にあるのでこう呼ぶ。花の周りの白い葉(苞葉)が薄く積もった雪のようだから薄雪草。エーデルワイスの仲間。
中央の黄色い部分が花の集まり(頭花という)。まだ黄色くならない(咲いてない)頭花が6つ見られる。
レブンキンバイソウ(キンポウゲ科)
花弁に見えるのは、萼片で、花弁はその中にある色の濃い舌状のもの。薄い糸状のものは、雄しべ。
レブンソウ(マメ科)礼文島の固有種
葉に白い伏毛を密生するので白っぽく見える。
レブンハナシノブ(ハナシノブ科)
エゾハナシノブと同じだが、地域的に多少変化があるのでこう呼ぶ。シノブはシダ植物の忍に葉が似ていることから。