三頭山(奥多摩)の花々(1) 2009.4.10 2019.5.11
三頭山の花(1)
三頭山は名前の通り、3つの山頂からなる山で、最高峰は中央峰の1531m、西峰、東峰はわずかに低い。中腹に都民の森があり、ここまでバスが通っているので、比較的簡単に登れる。ここにはビジターセンターなどもあり、色々な展示物もあって時間があれば寄りたいところである。また、奥多摩湖からの北ルート、鶴峠からの西ルートなど、他のコースも選べる。
山頂からの富士山
アセビ(ツツジ科)
馬酔木と書くがこれを食べた馬が酔ったようになることから。木を煎じた汁は殺虫剤に用いられた。
ミツバツツジ(ツツジ科)
早春の山にいち早く彩りを与えてくれる。雄しべは5本。
トウゴクミツバツツジ(ツツジ科)
こちらの雄しべは10本。関東にあることから東国三つ葉ツツジ。
エイザンスミレ(スミレ科)
比叡山にあるということから。葉が細かく分かれているが、基本的にはまず3裂して、さらにそれぞれが分かれるというパターン。
ナガバノスミレサイシン(スミレ科)
長葉菫細辛で、細辛という薬草に葉が似ているスミレサイシンがあるが、それよりも葉が長いということ。ちょっと複雑。
マルバスミレ(スミレ科)
葉が丸い形から。しかし、まん丸でもない。
アブラチャン(クスノキ科)
早春の木々にいち早く彩りをつけてくれる。油チャンで、チャンは瀝青のことで自然に産する油などの燃えるもの。果実や樹皮に油が多くよく燃えることから。
カタクリ(ユリ科)
鱗茎(いわゆる球根)からの採った澱粉が片栗粉。鱗茎の形が栗の半分ということから。
ミヤマエンレイソウ(ユリ科)
深山延齢草で薬草としてつかわれたので延齢草。シロバナエンレイソウともいう。
オオカメノキ(スイカズラ科)
葉が亀の甲に似ているから。別名ムシカリ。白い花弁のようなものは雌しべも雄しべ無い装飾花。
カキドオシ(シソ科)
垣通しで、ツルを延ばして垣根をくぐりぬけるから。
キクザキイチゲ(キンポウゲ科)
白いのは萼片で、花弁は無い。菊咲一華で花の形が菊のようだから。菊咲き一輪草の別名も。
ニリンソウ(キンポウゲ科)
2つの花をつけるので二輪草だが、時期がずれて咲くことも多い。白いのは萼片で、花弁は無い。
フクジュソウ(キンポウゲ科)
福寿草で新年を祝う花としてつけられた名。外側に見える茶褐色の物が萼片、その内部の花弁は多数あり、金属光沢を持つ。雄しべ、雌しべも多数ある。
コガネネコノメソウ(ユキノシタ科)
果実が2つに裂け猫の目に似ているから猫の目草。花の色が黄金色をし、葉は対生に付く。
ツルネコノメソウ(ユキノシタ科)
長いほふく枝を出すから。花弁のない緑色の花で、葉は互生に付く。
ヨゴレネコノメ(ユキノシタ科)
褐色の葉が汚れているように見えることから。葉は対生に付く。
コチャルメルソウ(ユキノシタ科)
果実の開いた形を楽器のチャルメラに例えた。右の花茎にチャルメラらしきものが付いている。
周りにある魚の骨のような花弁、その内部に5個の雄しべ、中心に雌しべが見える。
キブシ(キブシ科)
五倍子(ふし)とはアブラムシが作る虫こぶで、タンニンを多く含み染料として使われるが、この果実がその代用になることから木ブシ。雌雄異株で写真は雌株に付く雌花と思われる。(雄花の方が房が長いといわれる。)