岩木山の花
岩木山は標高1625mとそれ程高くはないが、本州でも最北にあり、また日本海側という地理的にも厳しい環境にある。実際、森林限界も低く、8合目以上は高山草原になっている。岩木山の特産にミチノクコザクラがある。エゾコザクラの変種で花付きも多く、百沢コース上部に生育している。
山頂近くの爆裂火口跡
付近にミチノクコザクラが咲く
ミチノクコザクラ(サクラソウ科)
花数も多く、ハクサンコザクラよりも葉も株も大きい。
ウコンウツギ(スイカズラ科)
う金色(黄色)のウツギ。ウツギとは空木と書き、枝の内部が空洞になっているから。本州北部と北海道に生育。
ウメガサソウ(ツツジ科)
旧分類はイチヤクソウ科。梅笠草はその形から。
オオバキスミレ(スミレ科)
日本海側に咲く。
オオバノヨツバムグラ(アカネ科)
ムグラは雑草の総称で、○○ムグラとつくものは多い。
ギンリョウソウ(ツツジ科)
旧分類はイチヤクソウ科。葉緑素を持たない腐生植物で別名ユウレイタケ。
クサソテツ(コウヤワラビ科)
山菜のコゴミのことで、美味しい。
ズダヤクシュ(スイカズラ科)
ズダとは長野の方言で喘息のこと。その薬として用いられた。
ノウゴウイチゴ(バラ科)
ストロベリーの仲間で実はおいしい。能郷白山にあることから。ふつう、花弁は7枚だが、この株は8枚つけている。バラ科は一般的に花弁は5枚。
ハクサンチドリ(ラン科)
千鳥が羽を広げて飛ぶ姿から。
ベニバナイチゴ(バラ科)
木苺の仲間で実は大きく、おいしい。花は下向きに咲き、あまり開かない。
マイズルソウ(キジカクシ科)
旧分類はユリ科で葉脈が鶴の舞う形から。
マルバシモツケ(バラ科)
下野(しもつけ)の国(栃木県)で発見されたシモツケに対してマルバシモツケやイワシモツケなどの種がある。これは木本だが、草本ではシモツケソウや、オニシモツケがある。
ミチノクコザクラの群落
ミヤマカラマツ(キンポウゲ科)
丸く白い塊は雄しべの塊で、落葉松の葉のようだ。雌しべは中心にあり、萼片は早くに落ち、花弁は無い。
ミヤマキンバイ(バラ科)
深山金梅で色と形から。
ミヤマスミレ(スミレ科)
北半球の北部に分布するので、日本以外でも見られそうだ。
ミヤマツボスミレ(スミレ科)
ツボスミレの高山型で葉が厚く、円形。ツボスミレとの明確な差は無い。
ヤマオダマキ(キンポウゲ科)
苧環(おだまき)は麻糸を、丸く巻いたもの。黄色いのが花弁で、その基部は細長い距となって蜜をためる。