那須岳の花々(1) 2010.9.26 2013.5.28
那須岳の花々 (1) 春‥2013.5.28
正確に言うと那須岳という山は無い。南の黒尾谷岳から茶臼岳、朝日岳、三本槍岳を含む山域を那須連峰という。狭い意味では噴煙の上がる茶臼岳を那須岳ということもある。しかし、標高の一番高いのは北に位置する三本槍岳である。槍というと尖ったピークを連想するが、三本槍岳は下の写真のようにおだやかな山頂である。この槍とは形の槍ではなく、3つの藩(会津、黒羽、白河)境にそれぞれ槍を立てたとの由来から。
三本槍岳 手前の花はタカネザクラ
イワオトギリ(オトギリソウ科)
オトギリソウの分類は難しい。分布域からイワオトギリにした。それにしても弟切草とは恐ろしい名。それは昔、昔有るところに…。由来を書くと長くなるので省略。
イワカガミ(イワウメ科)
葉が鏡のようなツヤをもつところから。
エンレイソウ(ユリ科)
延齢草と書き、薬草として使われるから。黒いのは萼片で花弁は無い。
オオカメノキ(レンプクソウ科)
旧分類はスイカズラ科。葉が亀の甲の形から。ムシカリの別名も。
オオタチツボスミレ(スミレ科)
コメバツガザクラ(ツツジ科)
米葉栂桜。米のような葉が3枚輪生状に付くのが特徴。
サンカヨウ(メギ科)
山荷葉と書き、荷葉は蓮のこと。
ショウジョウバカマ(ユリ科)
葉の広がりが袴のようだから。猩々は猿のような空想上の動物
タカネザクラ(バラ科)
高山に咲くのはこの種。北海道には萼筒(萼が筒状になっている)に毛が生えている千島ザクラがある。
ツバメオモト(ユリ科)
白い花をツバメが飛ぶ姿に例え、葉は万年青(オモト)に似ているからと思っていたが、ツバメの由来は不明らしい。ラン科には翼に見立てられる花弁があり、○○チドリとかサギ、トキの名がついても納得できるが、本種は6枚の花弁(同色の3枚ずつの花弁と萼片だが)を鳥に見立てるのは無理なような気がする。
ムラサキヤシオツツジ(ツツジ科)
紫八塩ツツジで、数回紫色の染料に漬けてよく染め上げたツツジの意味。
サンリンソウ(キンポウゲ科)
初めはニリンソウとしてアップしたが、間違いに気が付いた。ニリンソウは花の下の葉、3枚の茎葉に柄が無いが、写真をよく見ると、柄が付いている。三輪草でも三輪とは限らず、二輪のこともあり、同時に咲かないでずれることも多い。白いのは萼片で、花弁は無い。
ミヤマスミレ(スミレ科)
北半球の北部に分布するので周極種といわれる。日本でもかなりの範囲でよく見かける。
オオバキスミレ(スミレ科)
日本海側のスミレで、各地に変種が見られる。
ミヤマツボスミレ(スミレ科)
ツボスミレの高山型で平地のツボスミレより葉が厚いこと、ハート形に丸まっていることなど異なるが明確な差はない。
オオバヤシャブシ(カバノキ科)
上に伸びているのが雌花の集まりで、下に垂れ下がっているのが雄花の集まり。
ミヤマヤナギ(ヤナギ科)
雪の多い所ではほとんど地表に這っている。