yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

御荷鉾山の花々3 2021.9.12

御荷鉾山の花3

前述したように登山道は樹林帯の中で、花も少ない。ここであげたものはほとんど林道で撮ったものである。一度樹林帯を切り開くと地面に届く日射量が多くなる。そこに動物や風に乗って運ばれた種子が育つと様々な花が咲く。山で林道に出会うと何か自然が変えられたようで、がっかりすることもある。しかし、今回のように林道によって多数の花に出会えたことは、矛盾するが楽しい事でもある。

オオイタドリ(タデ科

普通のイタドリより大きく、高さ2~3mにもなるので大疼取。イタドリは痛み取りの薬効が有るからと言われる。

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オオイタドリ

ツリフネソウ(ツリフネソウ科)

釣船草で、花の形が帆掛け船を吊り下げた様に見えることから。後方に突き出して先が丸まっているのは萼片で、距といい、蜜を貯める。花弁が距になるものもある。

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ツリフネソウ

ヤマホロシ(ナス科)

「ホロシ」の語源は「赤い実が皮膚にできるホロシに似ている」とする説、ヒヨドリジョウゴの古い呼び名という説、「赤い実」のことを指すという説、等あり、不明。
よく似たものにマルバノホロシがあるが、丸いということではなく、切れ込みが無いということ。本種の葉には左下のに見られるように切れ込みがある。

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ヤマホロシ

ママコナ(ハマウツボ科)

飯子菜で、若い種子が米粒によく似ているからとあったが、種子を見るより下唇に白い斑紋が見えることの方が納得がいく。あなたはどちら?ミヤマママコナは花の下に付く苞(葉のようなもの)にトゲトゲが無い。

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ママコナ

フウロソウフウロソウ科

風露草であるが意味は不明。

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フウロソウ

マタタビマタタビ科)

果実を食べると元気が出て、「また旅」するという説とアイヌ語のマタタムブからという説がある。マタタムブは亀の甲羅という意味で、果実にできた虫こぶが似ているからという説。あなたはどちら?

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マタタビ

マタタビ果実

口にしたことがあるがとても辛くて、口がしびれた。観光地で売っているビンに入れた塩漬けがおすすめ。

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マタタビ果実

ヤマハギマメ科

ハギは生え芽(ぎ)という意味で、古い株から芽を出すこと。萩という字は日本字で秋に花を咲かせるので、ハギと読ませた。

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ヤマハギ

ヤマボウシ(ミズキ科)

丸い花の集まりを坊主頭に、白い総苞(葉のようなもの)を頭巾に見立てたので、山法師。この時期にはもう赤い果実になっていた。

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ヤマボウシ

ヤマボウシ果実

こちらは薄甘く、ねっとりするが、食べられる。つぶつぶが見えるが、1つの粒が1つの果実。この様に沢山の果実が集まった果実を集合果という。

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ヤマボウシ

アオダモ(モクセイ科)

別名はアオタゴ、コバノトネリコというが、ダモ、タゴ、はトネリコのこと。では、トネリコとはどんな意味かというと、樹皮に付着しているイボタロウムシが分泌する蝋 物質を動きの悪くなった敷居に塗って滑りを良くすることから「戸に塗る木(ト-ニ-ヌル-キ)」とされたのが、やがて転訛して「トネリコ」と発音されるようになったものと考えられている。また、野球のバットに使われるように、折れずにたわむからタモという名になったという説もある。アオは枝を切って水につけると、水が青色に変わることから。調べると長い説明になりましたが、勉強になりました。

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アオダモ

ヤマジノホトトギスユリ科

山路の杜鵑で、山道に生育するホトトギスということ。ホトトギスは花についている斑点が、鳥の杜鵑の胸の斑点に似ているから。しかし、この株は斑点が少なく、他の白い鳥の名にした方がよかった?

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ヤマジノホトトギス