yamahanayamaの花日記

山に咲く花の紹介

榛名山の花々   2016.7.24

榛名山の花

榛名山という山名は無く、溶岩ドームや外輪山、多数の小火山などが集まった一つの山体の総称である。一番高い掃部ヶ岳(かもんがだけ)1449m,をはじめ、榛名富士、相馬山、烏帽子岳などがある。その中でよく知られているのは榛名富士とそのカルデラ湖である榛名湖であろう。

硯岩からの榛名富士と榛名湖

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マツヨイグサアカバナ科

オオマツヨイグサ(大待宵草)に対し、小さく優しい感じから雌待宵草。北アメリカ原産の帰化植物で日本各地に見られる。花がしおれてもマツヨイグサの様に赤くならない。 

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 ヤマアジサイアジサイ科)

 山にあるアジサイで落葉低木である。周辺部にある白いのは装飾花といい、萼片が大きく花弁状になり、花弁も雄しべ、雌しべも無い。旧分類はユキノシタ科。

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クサアジサイアジサイ科)

草本アジサイということ。この株には装飾花が付いていなかった。

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オクモミジハグマ(キク科) 

 奥紅葉羽熊で、まだ咲いてなかったが、咲くと白いふさふさしたヤクの尾で作った飾り(はぐま)に似てくるから。モミジハグマより葉の切れ込みが小さい。奥は関西から見て東方ということ。

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コバノカモメズル(キョウチクトウ科

小葉の鴎蔓で左右に対生した葉がカモメの羽を思わせるということらしい。旧分類はガガイモ科。

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 ノギラン(キンコウカ科)

芒蘭で見かけがノギを持った蘭ということから。ノギとはイネ科などに見られる細長い突起。ラン科ではなく、旧分類はユリ科。下にある葉は他の植物で、細長い葉が左下に少し見える。図鑑的にはダメな写真。

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クマヤナギ(クロウメモドキ科)

熊柳で山中に生え、強い茎を熊に、若い葉をヤナギの葉に見立てた。花は終わって果実を付けていた。

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オカトラノオサクラソウ科)

岡虎の尾で、岡に生える虎の尻尾。葉の付け根が赤みをおび、茎に毛が無い。よく似たノジトラノオはやや湿った所に生育し、葉が細長く、茎に粗い毛が密に生える。数も非常に少ないという。

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 ウツボグサ(シソ科)

靭(うつぼ)草で、花穂の形が弓矢を入れる靭ににているから。

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クルマバナ(シソ科)

車花で、花の輪生する様子から。ヤマクルマバナは花は白く、萼は緑色で茎の毛が少ない。

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ミヤマタムラソウ(シソ科)

深山田村草で、別名毛夏の田村草。タムラソウの意味は不明で、毛深いのが目立つ。

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ムラサキシキブ(シソ科) 

紫色の果実を、紫式部の名を借りて表したもの。花の色もいい紫色をしている。

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コメツツジツツジ科)

躑躅で小さな白い花を米粒に 例えたもの。花を接写したので、ちっとも小さく見えないが実際は径1cm。

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フシグロセンノウ(ナデシコ科)

節黒仙翁で節が黒いことから。この仲間が京都の仙翁寺にあったことから○○仙翁という名がつけられたものが多い。

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ミヤマママコナ(ハマウツボ科)

深山飯子菜で若い種子が米粒にによく似ているから。旧分類はゴマノハグサ科

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シモツケバラ科

下野(しもつけ)、現在の栃木県で発見されたから。 

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シモツケソウ(バラ科

同じシモツケだが、こちらは草本だから。

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ダイコンソウ(バラ科

大根草で葉が大根の葉に似ていることによる。一番下の葉(根生葉という)が似ている。

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 花は5枚の花弁の中に雄しべ、雌しべが多数ある。

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 ニワナナカマドバラ科

庭七かまどで、燃えにくく七回かまどに入れても燃え残るから。庭とつくように中国原産の園芸種だが、榛名富士の山頂近くに植えられていた。

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キリンソウ(マンネングサ科)

麒麟草だが由来は不明。マンネングサ科は葉が厚く、強そう。

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サンショウ(ミカン科)

 山椒だが、漢名ではない。古名のハジカミははじからみの略といわれ、ハジははぜる、カミラはニラのことで、はぜると辛くてニラの味に似ているところから。と、図鑑には書いてあったが、山椒は何処から来たの?

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 ミツバウツギ(ミツバウツギ科)

三葉空木で、ウツギの花に似た白い花を付け、葉の形が三小葉をつけるから。春先に花を付けるがもう、果実になっていた。下方の果実から種子が見える。

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マルバアオダモ(モクセイ科)

丸葉青ダモでダモはトネリコのこと。青は枝を切って水につけると、水が青色に変わることとあるが試した人がいて、肉眼では確認できないが紫外線を当てると見えた記述

があった。丸葉といっても葉の鋸歯(ギザギザ)が無いという意味で、鋸歯のあるアオダモと共に、野球のバット、テニスラケット、スキー板などに使われる。写真は果実。

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カエデドコロ(ヤマノイモ科)

楓野老で葉の形と、肥厚した根茎があるからで、トコロのひげ根を長寿を祝う飾りに使ったトコロ(洒落!)から野老と書く。房のように垂れ下がった花穂が見えるが、雌雄異株なのだがこの位置からでは雄花か雌花か不明。

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 アカショウマ(ユキノシタ科)

地下茎の色が赤いことから。升麻はサラシナショウマに代表されるこの形から。

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チダケサシ(ユキノシタ科) 

乳茸刺で、長野県では乳茸(傷をつけると白色の乳液を出す食用キノコ)を刺して持ち帰った事に由来する。

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ヤマブキショウマバラ科

山吹升麻で葉がヤマブキに似て、形がショウマの仲間に似ているから。

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ウバユリ(ユリ科) 

花が咲くころには葉(歯)が枯れているので姥百合というが、結構葉がついている。

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オニユリユリ科

鬼百合で、普通の百合に対し、粗大なところから。この株は2m以上あった。中国原産で鱗茎を食用としたものが、逸出したものと考えられる。

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 ヤマユリユリ科

良い匂いがし、鱗茎も食用にされる。

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ユウスゲユリ科

夕方から咲き始め、葉が細いのでカヤツリグサ科のスゲのようだから。別名キスゲは花の色から。

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ネジバナ(ラン科)

小さな花がねじれるように付いているから。別名モジズリとも。

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マツヨイグサ  クサアジサイ    ヤマアジサイ     オクモミジハグマ

コバノカモメズル ノギラン     クマヤナギ      オカトラノオ

ウツボグサ     クルマバナ    ミヤマタムラソウ   ムラサキシキブ

 コメツツジ    フシグロセンノウ ミヤマママコナ    シモツケ

シモツケソウ   ダイコンソウ   ニワナナカマド    キリンソウ

サンショウ    ミツバウツギ   マルバアオダモ    カエデドコロ

アカショウマ   チダケサシ    ヤマブキショウマ   ウバユリ

オニユリ     ヤマユリ     ユウスゲ       ネジバナ

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櫛形山・源氏山の花々  2015.6.13-14

櫛形山・源氏山の花

櫛形山は、特に険しい所も無く、気軽に登れる山である。しかし、どこに山頂があるかわからないぐらい、際立ったピークが無く、展望も無いので登山の対象としてはあまり魅力がない。しかし、図鑑などで撮影地、櫛形山とよく書かれていたこと等は花の種類、量においてはとても魅力ある山であった。あったと過去形にしたが現在は鹿の食害、盗掘などによりずいぶん数を減らしている。

源氏山は櫛形山から南に続く山並にあり、やはり登山の対象としては魅力に乏しい。ついでに立ち寄っただけだが、非常に珍しいオニク(後述)に出会うことができ、それなりの収穫があった。

山頂近くの稜線上に咲くズミ

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アヤメ(アヤメ科)

文目で葉が並列して立っているところから、美しいあやがあると考えたから。萼片にあたる外花被片(大きく、垂れている)の付け根に網目模様がある。菖蒲やカキツバタなど水辺にある仲間と混同しやすいが、乾燥した所に生える。かっては櫛形山はアヤメの群落で有名だったが、鹿の食害でほとんど無くなり、金網の内部で保護されている。

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ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)

薄葉細辛で細辛は漢名。葉は目立つが花はよく見ないと気が付かない。葉の根元に3つに分かれた茶黒色の蕚筒(萼が筒状になったもの)が見える。

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クワガタソウ(オオバコ科)

果実が兜の鍬形に似ていることから。旧分類はゴマノハグサ科

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タニギキョウ(キキョウ科)

谷桔梗で、谷に咲く桔梗というように湿り気のある場所で見かける。桔梗は漢名から。

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マイヅルソウ(キジカクシ科)

舞鶴草で葉脈が鶴の舞う形から。旧分類はユリ科

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シロカネソウ(キンポウゲ科

白銀草で白い花を例えたもの。地下茎がつる状にになっていることからツルシロカネソウともいわれる。白いのは萼片、花弁は黄色で、小さく変化している。

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ミヤマキンポウゲキンポウゲ科

深山金鳳花で、花弁に金属光沢がある。

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ユモトマムシグサ(サトイモ科)

テンナンショウ(天南星)属はみなよく似ていて区別しにくい。図鑑とネットでよく見比べて一応ユモトマムシグサにした。葉が2枚(手前と奥),小葉が5~6枚、小葉の縁に鋸歯(ギザギザ)がある(ないものもある)等で推定した。普通、仏炎苞は緑だが黒紫色もあるとのこと(それはクボタテンナンショウというらしい)。

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サルオガセ(サルオガセ科)

花ではないが、山ではよく見かけるので取り上げた。木からぶら下がるとろろ昆布のようなものと思っていたが、調べてみたらそんな単純ではなかった。樹皮に付着して懸垂する地衣類で日本には40種あるとのこと。だからサルオガセ属(仲間)といったほうが正しい。ちなみに地衣類とは藻類と菌類が共生しているもの。

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ベニバナツクバネウツギ(スイカズラ科)

紅花衝羽根空木で、萼片が正月にする羽根衝きの羽に似ているから。

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アカフタチツボ(スミレ科)

赤斑立坪菫で、葉の葉脈が赤黒くなっている。立坪菫は長く茎を立てに伸ばし、坪(庭)に咲くスミレという意味。

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エゾノタチツボスミレ(スミレ科)

蝦夷の立坪菫で、北海道(蝦夷)と本州の山地に生育する。淡紫色から白色まで変化があり、草丈も20~40cmになる大型のスミレ。写真では分かりにくいが、雌しべの柱頭に突起毛があるのが特徴。

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ギンリョウソウ(ツツジ科)

銀竜草で形から竜に見立てたもの。葉緑素を持たないため他から栄養分を吸収している。別名ユウレイタケ。旧分類はイチヤクソウ科。

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オオヤマフスマ(ナデシコ科)

衾(ふすま)は寝るときに掛ける布のことだが、ノミのふすまよりは大きいからと推測される。特徴は先端に花が付くのではなく、葉の付け根(葉腋)から花茎が出ること。

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オニク(ハマウツボ科)

漢名の肉ショウ蓉(にくしょうよう)という名からお肉となった。しかし、肉ショウ蓉とは別物だったらしい。漢方薬になり、ミヤマハンノキの根に寄生する。

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4本の雄しべは手前の2本が長く、奥の2本は短い。黄色いのは苞葉。

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シロバナヘビイチゴバラ科

白花蛇苺で蛇が食うイチゴと考えられたから。ストローベリーの仲間で、実はおいしい。蛇にだけ食べさせるのはもったいない。

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ズミ(バラ科

染(そ)みという意味で、その皮を染料に用いることから。

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マタタビマタタビ科)

葉が白く変色し、遠くからでも目立つ。花に色があるのは昆虫を呼ぶためだといわれるが、葉の色でもそれはできそうだ。しかし、葉に蜜は出ないので蜜の出る花も用意している。

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ミズキ(ミズキ科)

水木で水分の多い木だから。葉の葉脈(水を通す道管)が力強い感じ。f:id:yamahanayama:20200905002846j:plain

 

コミネカエデ(ムクロジ科)

高山に生える峰楓に似てるが、花も実も小さいから 小峰楓。旧分類はカエデ科。

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ササバギンラン(ラン科)

笹葉銀蘭で葉が笹のように細長く、白い花を銀に例えたもの。花の下につく葉のようなものを苞葉(又は苞)というが、花穂より長いのが特徴。ギンランでは短くて目立たない。

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yamahanayama.hatenablog.com

剣岳・大日岳の花々(3)  2010.8.17-20 

剣岳・大日岳の花(3)

剣御前からの奥大日岳

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カライトソウ(バラ科

 唐糸草で、唐糸は中国から渡来した絹糸のこと。長いピンク色の花糸(雄しべ)をそれに例えた。花弁は無く、花は先端から咲く。

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シモツケソウ(バラ科

下野(しもつけ)、今の栃木県で発見されたから。

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チングルマバラ科

稚児車が転訛したといわれる。ちごは小さくて可愛い、車は丸い花が輪形になていることから。高山のお花畑では群落を作っている。

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 咲き終わった後の果実。雌しべ(花柱)が伸びて、タンポポの綿毛のようだ。これを子供の玩具の風車に見立てて、稚児車になったという説もある。

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ベニバナイチゴバラ科

紅花苺で花が紅色なことから。実は大きく、甘い。

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ミヤマキンバイバラ科

深山金梅で梅の花を思わせることから。花弁の先が凹む。 

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ワレモコウ(バラ科

吾木香や吾亦紅といわれる。木香(キク科)の香りがあるからとか、この花の色を議論しているとき、花自身が「吾もまた紅なり」と言ったとか諸説ある。

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 マツムシソウマツムシソウ科)

松虫草で諸説あるが松虫の鳴くころに咲くからといわれる。沢山の小花が集まっているが、周辺部の小花の花冠が5裂し外側の裂片が大きくなっている。

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イワイチョウ(ミツガシワ科)

葉がイチョウの形をしているからだが岩は不釣り合いで、湿原などに見られる。

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アラシグサ(ユキノシタ科)

嵐草で嵐のような風雨の激しいところにも生育するということから。嵐のファン、必見です。

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クモマグサ(ユキノシタ科)

雲間草で雲が往来する高山に生えるということから。

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イワショウブ(チシマゼキショウ科)

岩菖蒲で細長い葉が菖蒲に似ているから。しかし、岩場ではなく湿地に生育する。

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クルマユリユリ科

葉が輪生につき、車状になるから。

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チシマアマナ(ユリ科

千島甘菜で食べると甘いことから。千島は千島列島のこと。

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 オオバタケシマラン(ユリ科

大葉竹縞蘭で葉の葉脈が竹の葉脈を思わせるから。葉の付け根(葉腋)に1個ずつの花を付けるが、途中でねじれる特徴がある。

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オヤマリンドウ(リンドウ科)

御山竜胆。御山は白山のことで、竜胆は漢名。茎頂部に花が多く付き、あまり開かない。リンドウの根は薬用になり、竜の胆(きも)のように苦いという意味。

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トウヤクリンドウ(リンドウ科)

当薬竜胆でやはり薬になるから。この種も花は大きくは開かない。

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ミヤマリンドウ(リンドウ科)

こちらは日が当たると全開するが、早朝や雨の日は開かない。

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剣岳・大日岳の花々(2)  2010.8.17-20

剣岳・大日岳の花(2)

別山乗越からの剣岳

多くの登山者は正面の別山尾根ルートで登る。左手前は剣御前、右下は剣沢

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 オオレイジンソウ(キンポウゲ科

伶人草で、舞楽の時に伶人の使う冠に似ているところから。トリカブトの仲間。

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 ミヤマキンポウゲキンポウゲ科

深山金鳳花で、花弁に金属光沢がある。

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ミヤマトリカブトキンポウゲ科

 トリカブトの分類は難しい。花柄、雄しべ、雌しべの毛の有無、かぶと、葉の形等々。

生育地の数だけありそうな状態。ここでは北アルプスということで、ミヤマトリカブトとした。別名ハクサントリカブト

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 花柄に毛が密生している。

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オオアキギリ(シソ科)

 大秋桐で桐に似ているから。北陸地方に生え、学名はサルビア

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テンニンソウ(シソ科) 

 天人草だが、意味は不明。雌しべ、雄しべが長くてとび出す。

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ミソガワソウ(シソ科)

味噌川草で、木曽の味噌川に多かったから。名前の通り川筋や河原に多く見られる。

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キヌガサソウ(シュロソウ科)

衣笠草で、放射状に広がった葉状を、奈良時代に高貴な人にさしかけた衣笠に見立てた。別名花笠草。雪解け後に咲くが、この時期は白色だった萼片(外花被)はもう淡緑色に、小さく細長い花弁(内花被)や、雄しべはまだ残ってる。子房は大きく膨らみその先には雌しべの柱頭が残っている。旧分類はユリ科

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オオカメノキ(レンプクソウ科)

大亀の木で葉の形から。アジサイのような花はもう散り、果実になっていた。別名ムシカリで旧分類はスイカズラ科。

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オンタデ(タデ科

御蓼で御嶽山にある蓼ということから。後方は浄土山。右は室堂。

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アオノツガザクラツツジ科)

青の栂桜で花の色が青っぽく、葉の形がツガに似ているから。

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アカモノ(ツツジ科)

赤桃が転訛したらしい。花は雪解け後に咲くのでもう果実になっている。食べると美味しい。別名イワハゼ。

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シラタマノキ(ツツジ科)

白玉の木で写真の通り。アカモノに対し、シロモノとも言う。白いのは果実ではなく、萼が大きく成長して液質の球形となったもので、これをつぶすとサロメチールの匂いがする。

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ツツジツツジ科)

躑躅で花が穂のように付くことから。有毒植物である。

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 雌しべが真っ直ぐ突き出すが、ミヤマホツツジは先が180度屈曲する。

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キツリフネ(ツリフネソウ科)

舟を吊るしたような形から。花弁の後ろが長く伸びているものを距といい、蜜を貯める。

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エゾシオガマ(ハマウツボ科)

蝦夷塩釜。塩釜は海水を煮詰めて塩を作る釜で、浜で美しいことを葉まで美しいとシャレたといわれる。蝦夷は東北や北海道に多いことから。

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ミヤマコゴメグサ(ハマウツボ科)

深山小米草で白い小さな花を米に例えた。コゴメグサにも数種あるが北アルプスには茎に腺毛が無いこの種。

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ママコナ(ゴマノハグサ科

飯子菜で若い種子が米粒によく似ているから、と書いてあったが花弁の上に2個の白い斑紋が米粒に見えませんか?わざわざ果実を割って見るかね?

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 種を見なくても、…。

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ハクサンフウロフウロソウ科

白山風露で白山で見られたことから。風露の意味は不明。

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サンカヨウ(メギ科)

山荷葉でこれは漢名。荷葉は蓮のことで、大きな葉を蓮に例えた。春に白い花をつけるるがもう果実になっている。

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 剣岳・大日岳の花(3)へ

剣岳・大日岳の花々(1)   2010.8.16-19

剣岳・大日岳の花(1)

剣岳は日本有数の岩の殿堂である。そこに咲く花といっても数も種類も少ない。表題として剣の名を挙げたが、剣に登った時に見られたということで、コースは馬場島→早月小屋(泊)→剣岳→剣沢(泊)→大日岳(泊)→大日平→称名滝までの3泊4日である。このうち、早月小屋から剣山荘までは岩場ばかりでほとんど撮ることが出来なかった。

大日岳方面からの剣岳

左側が早月尾根

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ヒロハミズタマソウ(アカバナ科

 ミズタマソウかウシタキソウかと思って撮った。ウシタキソウの葉は卵状心臓形(ハートのように凹む)、ミズタマソウは広皮針形(細長い)で葉の付け根は多少紅紫色を帯びふくらむ。この株は両方の形態を持っているので、更に調べたら、両方の交雑種があるという。その名はヒロハミズタマソウ。ちなみにミズタマソウは果実の形から、ウシタキソウは牛滝山で発見されたから。

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エゾアジサイアジサイ科)

諸説あるが「あじ」は「あつ」で集まること、「さい」は藍色のことで青い花が集まって咲く様子という。ヤマアジサイより大きく、葉に光沢があり、北海道や日本海側に生育する。ヤマアジサイは光沢が無く、太平洋側。旧分類はユキノシタ科。f:id:yamahanayama:20200826002744j:plain

 
アカソ(イラクサ科)

赤麻の意味で、茎や葉柄が赤いことから。上部の穂に雌花が付き、雄花の穂は茎の下部に付く。コアカソは葉の先端が3裂せず、木本である。

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イワオトギリ(オトギリソウ科)

オトギリソウ科は分類が難しい。写真では見えないが葉の黒点の有無やその様子をよく見ておく。分布的には北アルプスはイワオトギリとシナノオトギリ。

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オトギリソウ(オトギリソウ科)

弟切草。弟切とは何かただならぬ気配。それはむかし、むかし、あるところに…。特に特徴がわからないのでオトギリソウとしたが、断定出来ない。

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ハクサンオミナエシオミナエシ科)

男郎花(オトコエシ)より、優しいので女郎花(オミナエシ)。エシの意味は不明。後ろのキリンソウ(?)の上に咲いているという構図になり、図鑑的写真として不合格。

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イワギキョウ(キキョウ科)

岩桔梗で、桔梗は漢名から。花冠の縁に毛が無いことと、萼片が細いことが次のチシマギキョウとの違い。

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チシマギキョウ(キキョウ科)

千島桔梗で、千島は千島列島のこと。

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ツルニンジン(キキョウ科)

蔓人参で根が朝鮮人参のように太いから。標高の低い林内などで見られる。別名ジイソブ。

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ウサギギク(キク科)

兎菊で花の下に付く2枚の葉が兎の耳のようだから。

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カニコウモリ(キク科)

蟹蝙蝠で葉が蟹の甲羅を思わせるから。蝙蝠はコウモリソウの仲間。

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オオカニコウモリ(キク科)

大形のカニコウモリであるということ。日本海側に分布するが東北地方では太平洋側にもあるらしい。

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オクモミジハグマ(キク科)

奥紅葉白熊で白熊(はぐま)はヤクの尾の毛で槍、旗、兜の装飾に使った。葉が紅葉ににているが、西日本にある紅葉白熊より切れ込みが浅く、東側にあるので奥となった。

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ゴマナ(キク科)

葉の形が胡麻に似ているので胡麻菜。菜は食べられることを意味する。

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ダイニチアザミ(キク科)

アザミの分類は難しい。図鑑と首っ引きで比べたらどうも大日薊らしい。タテヤマアザミの変種らしいが区別は明らかではない。

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 タカネヤハズハハコ(キク科)

別名、高嶺薄雪草だがウスユキソウの仲間(属)ではなく平地にも見られる母子草の仲間(ハハコグサ属)。高嶺矢筈母子だが矢筈は弓矢の矢をつがえる凹んだ所。矢羽のような細長い葉を矢筈と間違ったらしい。

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タカネヨモギ(キク科)

葉が細かく分かれ、平地のヨモギとは様子が違う。ヨモギの意味は不明。

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タカネニガナ(キク科)

苦菜の高山変種で花弁のように見える花(舌状花)が多い(8 ~10個)。茎や葉に苦みのある白い乳液を含むことから苦菜。中央の葉はタカネヨモギ

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ミヤマアキノキリンソウ(キク科)

深山秋の麒麟草。キリンソウ(ベンケイソウ科)のように美しいと例えたもの。アキノキリンソウは花穂がもっと長く伸びる。

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ミヤマコウゾリナ(キク科)

深山剃刀菜で、茎や葉にザラザラした剛毛があり、カミソリを当てたようなことから。

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ヤマハハコ(キク科)

山母子で山にある母子草。母子草は茎や花の冠毛がほうけ立つところからホウコグサ、それがハハコグサになったといわれる。花弁のように見える白いものを総苞といい、その中にある黄色いものが小さな花の集まりで、頭花という。

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 剣岳・大日岳の花(2)へ

浅間山の花々(2)    2019.8.6    

浅間山の花(2)

前掛山頂上付近からの湯の平(手前)と黒斑山(中央) 

江戸時代の噴火では、北側に溶岩を噴出し鬼押しを形成したが、西側の湯の平は影響が少なかったらしく、緑に覆われている。

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                    手前に見られるのはオンタデ(タデ科

オンタデ(タデ科

御嶽山にあるタデというこから。富士山の岩石地帯でもよく見られる。蓼(たで)の名は食べるとその辛さで、口がただれるからという説がある。ただれる、…ただれる…たで…?うーん。

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ミヤマタニタデ(タデ科

深山谷蓼で水気の多い所に生育。 

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アカバナイチヤクソウ(ツツジ科)

赤花一薬草で薬草として使われた。旧分類はイチヤクソウ科。

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タカトウダイ(トウダイグサ科

 高燈台で、燈台草より高いから。燈台は昔の室内で使った脚の付いた燈火台。

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タカネナデシコナデシコ科)

撫子で撫でたくなるくらい可愛いことから。花の付け根の苞が4枚で、平地の河原撫子は4~6枚。

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ママコナ(ゴマノハグサ科

飯子菜で花冠にある2個の白い斑紋が米粒に見えるからと思っていたが、若い種子が米粒に似ているからとあった。(熟すと黒くなる)でも、どう見ても米粒が付いているように見えませんか?

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シモツケバラ科

下野(しもつけ)、今の栃木県で発見されたから。

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シモツケソウ(バラ科

上記のシモツケは木本だが、これは草本だから、シモツケソウ。

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ダイコンソウ(バラ科

葉が大根の葉に似ているから。

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グンナイフウロフウロソウ科

郡内風露で、山梨県の郡内地方で発見されたから。風露草の意味は不明。花は横向きか下向きに咲く。

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ハクサンフウロフウロソウ科

 白山に産することから。花はどちらかというと上向きに咲く。

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イワオウギ(マメ科

岩黄耆で黄耆は漢名から。よく似たタイツリオウギは、鯛をぶら下げたような果実を付けるが、本種は平らな果実を数珠つなぎにしたような果実を付ける。

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シャジクソウ(マメ科

車軸草で小葉が放射状にに並ぶのを車にみたてた。小葉とは一枚の葉が何枚かに分かれているときの1枚の葉をいう。イワオウギの葉も沢山の小葉に分かれている。

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ナンテンハギ(マメ科

南天萩で葉の様子が南天(メギ科)に似ているから。よく似たミヤマタニワタシの小葉は細長く尖る。決定的な違いは、花の下に付く苞がすぐ落ちる(写真にはもう無い)がミヤマタニワタシは残っている。別名フタバハギというが厳密に言えば2枚の葉ではなく1枚の葉が2枚に分かれている。

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キリンソウ(ベンケイソウ科)

麒麟草で意味は不明。全体的にベンケイソウ科の葉は厚く、乾燥などにも強い。強いぞ、弁慶!!。

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アカショウマ(ユキノシタ科)

地下茎が赤いところから。升麻(しょうま)は漢名で、代表されるサラシナショウマに似ているから。トリアシショウマに似ているが、葉が少し細く、花をつける枝が途中で別れない。

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ヤマジノホトトギスユリ科

山路の杜鵑で、紫色の斑点を鳥のホトトギスの胸の斑点になぞらえた。ヤマホトトギスとの違いは雄しべの下の部分(花糸)に斑点が無いことと、花被片(花弁と萼片)が反曲しない。写真の花は少し反曲してるように見えるが、盛りを過ぎたからと思う。

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山名一覧へ

浅間山の花々(1)    2019.8.6

浅間山の花(1)

浅間山はと聞けば、どんなイメージを持つだろうか。赤茶けた溶岩の山。草木もほとんど生えない殺伐とした山。時々噴火する山。(実際、この山行の翌日小噴火した。アブナイ、アブナイ)……。

山頂(前掛山)

本来の山頂は立ち入り禁止になっており、前掛山まで。

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確かに岩石だらけで、その間に植物が点在する、殺風景な山頂付近である。ちなみにこの植物はオンタデ(タデ科)である。

この山に登ったのも、植物目当てではなかった。日帰りで、高山気分が味わえる所と思われ、ふらりと行ってみた。

しかし、その麓の天狗温泉(浅間山荘)から湯の平までは樹林帯の中を歩き、数は少ないもののそれなりに花を見ることができた。

湯の平からの黒斑山方面

右下はマルバダケブキ

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カワラマツバ(アカネ科)

河原松葉で、河原に多くはえ、葉が松葉に見えるところから。

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コメススキ(イネ科)

小さな花を米に似せたから。イネ科は似たものが多くて判別に迷うが、これは分かりやすい。それに、他の植物が生えない様なやせた場所に見られる。

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グンバイズル(オオバコ科)

果実の形が軍配の似て、茎は蔓になって這っている。下部に雌しべの柱頭を残した果実が見える。旧分類はゴマノハグサ科

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イワオトギリ(オトギリソウ科)

地域的にはシナノオトギリもあるが、葉に黒点が見られるのでイワオトギリとした。

シナノオトギリは葉の縁に黒点がある。弟切草とは少し物騒な名前だが、それは…。

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ハクサンオミナエシオミナエシ科)

白山女郎花で、白山で見られたから。白い花を付けるオトコエシに対し優しいからオミナエシ。エシの意味は不明。

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 よく見ると、花冠のつけ根に小さな突起があるが、これを距といい蜜を貯める。

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ガンコウランガンコウラン科)

岩高蘭だが、意味不明とある。しかし、高い岩場にあるという部分には少し理解できる。但し、ランではないが…。写真では少し果実ができかかっているが、熟した果実は紫黒色で美味しい。

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ヒメシャジン(キキョウ科)

姫沙參で沙參はツリガネニンジン一般を指す漢名。姫は小さくて可愛いものの形容。

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ウスユキソウ(キク科)

薄雪草で、淡白色の葉を薄く積もった雪に例えたもの。中央に10個前後の頭花(小さな花が集まったもの)がある。

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タカネニガナ(キク科)

高嶺苦菜でニガナの高山変種。茎や葉に苦みのある白い乳液を含んでいる。

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マルバダケブキ(キク科)

丸葉岳蕗で、丸い葉と山にある蕗というこから。花も葉も大きく、よく目立つ。f:id:yamahanayama:20200810115647j:plain

 頭花(花の集まり)は径8cm位あり、周りに10個位の舌状花(花弁が舌のように見える)と内部には沢山の筒状花からなる。丸まった角のようなものは小さい花の雌しべである。

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カラマツソウ(キンポウゲ科

白い花が落葉松の葉のようだから。ちなみに白いのは雄しべで花弁は無い。萼片は早く落ち、雌しべは見えない。

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クサボタン(キンポウゲ科

草牡丹で、葉が牡丹に似ているから。草というけれど木本である。

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キバナヤマオダマキキンポウゲ科

黄花山苧環で、苧環は苧手巻で麻糸を中空になるように巻き付けたもの。大きなものは萼片で、黄色いものが花弁。花弁の後ろが伸びて曲がっているものが距といって、蜜を貯める。

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ウツボグサ(シソ科)

弓矢を入れる靭(うつぼ)に似たところから。

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ミヤマタムラソウ(シソ科)

花冠に毛をつける特徴から、ケナツノタムラソウの名も。薄青紫のものに対して白い花はシロバナミヤマタムラソウ。長い雄しべも目立つ。f:id:yamahanayama:20200810115901j:plain

 
シュロソウ(シュロソウ科)

葉の根元が、シュロの葉を剥いだようになることから。3枚の萼片と3枚の花弁は色も同じで区別しにくいので、6枚の花被片と表したり、外花被と内花被と表したりする。旧分類はユリ科

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シシウド(セリ科)

猪が食べそうな強剛な姿から。但し、食べられるウドはウコギ科

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ハクサンサイコ(セリ科)

似たような花が多いセリ科では、黄色の花を咲かせる本種は分かりやすい。柴胡は漢名から。

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ハクサンボウフウ(セリ科)

防風は漢名から。ハクサンボウフウは葉の形の変異が多いので自信が無い。

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 浅間山の花(2)へ